2018年9月15日土曜日

西パプア釣旅2018 その2…黒い水に棲む龍魚。






西パプアでの釣りが始まった。


今回の本命はノーザンサラトガ。



サラトガと言えば、
今年1月のオーストラリア遠征が懐かしい。


http://pescatorenakanishi.blogspot.com/2018/02/2018-3.html


この時はクイーンズランド州のレイクボルンバにて、
別種のサザンサラトガに出逢うことができた。

棲息地域の違う二種類のサラトガは、
観賞魚として有名なあのアジアアロワナの近縁種。

今回の本命のノーザンサラトガは
オーストラリア北部やニューギニア島などに棲息するという。


野性味溢れる、黒く金色に染まる魚体に、
体表に浮き出たピンクの模様が毒々しくも美しい。

ブラックウォーターに棲む、ノーザンサラトガの姿に惚れ込み、
彼らを追い求めてこの水域にやってきたのだ。



果たして、
その美しい姿を拝むことができるのだろうか…



実釣初日はボートを暫く走らせた地点から釣りを開始した。


彼らの習性を考えた上で、
先ずは岸際のブッシュ周りをトップウォータープラグで攻めていく。


クイックに探り…時にスローに…


テンポやアクションを変えて攻め続けるも、
本命はおろか、他の魚からの反応も皆無。


エリア?狙い方?時間帯?


様々なことを考えながらキャストを繰り返す。


やがてダナウは狭まり、
キャプテン一押しのアロワナエリアに突入した。




リリーパッドが点在し、比較的水深が浅いであろうエリア。


いかにも…といった雰囲気だ


障害物の際を意識し、
よりタイトに、そしてスローなテンポで誘いをかけていく…


すると近くのリリーパッドが微かに揺れ動くのが見えた。


一瞬水面が波立ったかと思うと、
次の瞬間、大きな水しぶきが上がった!!



…ズバッシャーーーン!!!



ラインスラッグをとって、一呼吸おいてフルフッキング!



…ズン!!



と重みが乗ると同時に…



…ズババババ―――ン!!!



巨大なサラトガが水面を躍り出た!!



「サラトガや!しかもデカい!!」



ブッシュに逃げ込もうとするサラトガを強引に止めるも、手前はリリーパッドエリア。


強引に引きずり出そうとするも、睡蓮の茎の塊に巻かれてしまった。


…そしてラインテンションを失ってしまう。


…ああああ。。



「今のアロワナはデカかったぞ!!」



キャプテンも興奮している。



悔しいが、まだまだ釣りは始まったばかり。


そして次に水面を炸裂させたのはいたるさんだった。


ブッシュが張り出した岬に差し掛かったところで、



…ズバーーーーーーーン!!!



黒く巨大なサラトガが水面を割った!



「デカい!!」



ボート際で暴れ狂うサラトガをいなし、スキを見計らってボガをはめ込んだ!!




「やったぁぁぁぁぁぁ!!!」

「ノーザンサラトガ!カッコ良すぎるぜ!!」




黒い水に棲む金色のサラトガ。

想像していた以上に…

いや、ほんとカッコ良い魚だ。


いたるさん!おめでとうございます!!



姿が見れて既に満足だが、こんな魚を見てしまうと…

気合いが入るばかりだった。



しかしこの魚以降、サラトガからの反応はパタリと無くなった。


その後も様々なエリアを回ってもらったが、
本命からの反応が得られたのはリリーパッドが点在するあのエリアのみ。


キャプテン曰く、
サラトガの反応が良いのは朝・夕マズメ。

太陽が高く昇ると浮き芝の下に入ってしまい、
手が出せなくなってしまうとのこと。


この日はダナウ全域を船で見て回り、
明日からの釣りの作戦を立てることにした。




「明日も釣れるさ!」


「お前ら!明日は3時起きだぞ!!」


「寝坊するなよ!アロワナーーー!!」



寝坊した我々を笑い、
励ましてくれるアロワナキャプテン。


カッコいい魚だったな~


いたるさんが釣りあげたイッピキ。

そして逃したサラトガの魚影が脳裏に焼き付いて離れない。


明日こそは…