2018年9月14日金曜日

西パプア釣旅2018 その1…ニューギニア島・西パプアへ。




今年四度目の海外遠征…


舞台はニューギニア島。


多種多様な生物が棲息し、
自然豊かなこの島に興味を持った最初のきっかけは昆虫(おもに蝶)だった。


トリバネアゲハ類に、オオルリアゲハ、ミイロタイマイ…などなど。


幼少期の頃、どこに行く時も昆虫図鑑を持ち歩き、
ページがバラバラになってもセロテープでつなぎ合わせ大切にしていた。


生き物が好きな親の影響もあって、
夏休みは虫捕りアミを片手に昆虫採集に明け暮れていた幼少期。


図鑑や昆虫館で見る海外の蝶の美しい姿に憧れ、いつか自分も…


あの頃の自分はそんなことを考えていたっけか。


今は釣り竿を片手に魚を追いかけているけれど、
やってることは変わっていないな…笑


話が少し脱線してしまったが、
昆虫だけでなく、動物、そして魚類においても興味深い種類の多い地域だ。


昆虫に対する興味は未だに尽きないが、
何冊もの図鑑を読み潰したあの頃から十数年経った今。

釣り竿片手にこの島のいくつかの地域を複数回に分けて見て歩きたいと考えていた。


世界で二番目に大きい島として知られているニューギニア島だが、
この島はインドネシアとパプアニューギニアの二ヶ国の領土に分かれている。

海外遠征続きということもあって、費用的になかなか厳しかったが、
釣りたいターゲットと予算的に考えて、今回はインドネシア領側に入る事に。


移動も含めた全行程期間は二週間。

相棒は当ブログでもお馴染み、植木屋いたるさんだ。



今回の旅の舞台・西パプアへの道程は…



関空羽田ジャカルタマカッサルジャヤプラメラウケ



ジャカルタ以降はインドネシアの国内線移動となる。


乗り継ぎが多く、
現地での国内移動まで絡んでくるとなると、
考えてしまうのがロスバケの恐怖。


羽田以降は同じ航空会社でガルーダ航空を利用。


羽田からの預け荷物は最終目的地まで預かるとのことだったが、
不安だったためジャカルタで少し様子を見ていると…


メラウケで受け取る予定だった預け荷物が普通に荷物レーンを流れてきた。


結局、預け荷物をジャカルタでピックアップし、
ガルーダ航空の受け付けカウンターへ。


…危なかった。。


乗り継ぎが多いとロスバケ率が上がる気がするが、
帰りならまだしも行きでロスバケするとかなりキツい。


もしあのままスルーしていたら、
我々の預け荷物はジャカルタで置き去り??になっていたかも。


荷物を預けた空港カウンターで散々確認していてこれだからどうしようも無いけれど、
一応念のためチェックしてほんとよかった。


今回の経路だとジャカルタからメラウケまでは二箇所の空港を経由するが、
経由中は飛行機に乗って出発を待つだけなのでとても楽。




日本を出て二日目の朝には最終目的地・メラウケに到着。

預け荷物も無事到着した。


さてここからが旅の始まりだが、
インドネシア国内でも辺境の地、西パプアの物価は意外と高い。

水(1000ml)が約50~60円、缶コーラが約100円。

屋台飯が一食150~200円ほど。

安宿で一泊1600円から…と、東南アジアの物価から考えると少し高め。


町にいるといろいろと費用がかさんでしまうため、
なるべく早く奥地へ向けて移動したいところだった。


町でドライバーを探し、情報収集。


最低限の必要物資の買出しを済ませ、
目星をつけていた流域の村へ向けて移動を開始した。




初めて訪れる場所ゆえ、道路事情が気になるところだが、
メラウケから数時間のドライブを経てなんとか目的地の村に辿り着く事ができた。


訪れた流域にはいくつかのダナウ(湖)が点在しており、
水質はブラックウォーターで様々な魚が棲息しているとのこと。

今回の遠征で是非一目見てみたいと思っていた、
ノーザンバラムンディ(サラトガ)や、バラマンディの名前も挙がり、我々のテンションも上がる。


村長に船を持っているというキャプテンを紹介してもらい、
日数や様々な費用の交渉を済ませる。




英語が全く通じないため、指差し会話帳をフル活用。



「よし!お前たちにアロワナを釣らせてやる!」


「明日は三時起きだ!!」



と、意気込む頼もしいキャプテンが仲間に加わり、
なかなか良いかんじだ。




タックルセッティングを済ませ、早めの就寝。





……


………



「お前ら!何時まで寝てるんだ!!行くぞ!」



キャプテンの声で飛び起きた。



「ヤバい!!寝坊だ!!!」



日がすっかり高く昇ってしまっている。。



日本からこの村まで、一息つく間もなく移動の連続。


移動の疲れが溜まっていたのだろうか…熟睡してしまっていた。



急いで装備をまとめて船着場へ…




釣りをする船は…というと、
木をくり抜いて作られたカヌーに、
お馴染みのパタパタエンジンが装備されている。


なかなかに年季の入ったカヌーの船底は補修だらけ。

穴が開いた箇所には粘土質の泥を圧着させ、浸水防止の応急処置が施されていた。


先ずは船底に溜まった水を掻き出し、エンジン始動。

草を掻き分けながら進み、向かうは広大な湿原の中心部…

見えてきたのは黒い水を有する大きな三日月湖だった。




「準備はいいか??…さぁ、いくぞ!!」


「アロワナーーー!!!」



黒い水しぶきを上げながら疾走するボート。


どんな魚に出逢えるのか…


ワクワクで仕方なかったが、
ここからが地獄のような修行の日々の幕開けだった。