2018年9月27日木曜日

西パプア釣旅2018 番外編…旅の装備。



西パプア釣旅・番外編ということで、
今回は旅の装備について少しご紹介させて頂きます。


先ずはタックルについて…




XT510-4C

今回のメインタックル。キャスト時の取り回しの良さとルアー操作性を追求した5フィート10インチ、4ピースのベイトモデル。そのコンセプト通り、今回はボートからの岸際の流し打ちで大活躍。
全体的にしなやかだが少し張りを持たせてあるため、国内外で使用する機会が多いであろうミディアムクラス(個人的には10センチ前後)のミノーやペンシルの激しいジャークは勿論、クランクやスピナベなどの巻物系との相性も良い。魚がヒットするとティップからベリーにかけて気持ちよく曲がるブランクスに仕上がっているので、小~中型の魚相手でも十分に楽しむことができる…岸際のカバー周りで70クラスのバラがヒットした際も余裕を持ってファイトを楽しむことができた。

XT510-4Cに限らず、マルチピースロッドでトゥイッチやジャークなどの激しいアクションを繰り返すと継ぎ目が緩んでくることがあります。継ぎが緩いと破損の原因に繋がることもありますので、使用中は適度にチェックし、もし緩みがあれば再度しっかり差し込み直してお使い頂ければと思います。




Huerco:XT510-4C
SHIMANO:US CURADO 200E-7
PE4号+ナイロンリーダー50lb
バクシンスナップ#1
メガバス:ジャイアントドッグX
ICHIKAWA FISHING:カマキリトレブル#5~4




XT610-4C

河口域のバラマンディを大型ルアーで…そんなシチュエーションを想定して忍ばせていたサブタックル。結果的にそういったポイントで釣りをする機会は無かったが、今回は朝マズメの沖の回遊狙いで活躍。広範囲をただ巻きをメインにトゥイッチやポーズを織り交ぜながら、どちらかというとスロー気味に探っていく…そんなシチュエーションだと、飛距離が出せて狙ったレンジにルアーをきっちりトレースできる少し長めロッドが有利。
今回は12~18センチクラスのミノーやビッグベイトの遠投で活躍。広範囲を探り、遠くからのアタリしっかりと掛ける。ロングレングスゆえにボート際でのファイトが少しやりヅラい…そんな場面もあったが、様々なシチュエーションや不意の大物を考えるとやはり手放せない。小型フロッグを使ったガストロ釣りでも◎。




Huerco:XT610-4C
SHIMANO:スピードマスター200
PE6号+ナイロンリーダー80lb
バクシンスナップ#2
タックルハウス:K-TEN BKF115
ICHIKAWA FISHING:カマキリトレブル88X5#1





旅の指さし会話帳(インドネシア語)

インドネシア国内においても首都・ジャカルタから遠く離れた僻地、西パプア。英語が殆ど通じないので、持っているととても便利。様々な交渉から日常会話。旅の最初から最後まで…この一冊に今回はとても助けられた。


衣類系

今回訪れた9月は西パプアにおいて乾季にあたるタイミング。殆ど雨は降らず、昼間は暑いが夜間はなかなかに冷え込んだ…ロンTの上からライトダウン着て寝たことも。この後の項目でも少し触れるが、防寒と虫よけ対策も兼ねて長袖や長ズボンもあったほうが快適に過ごせるだろう。


マラリア予防

今回訪れたニューギニア島は場所によってはマラリア感染のリスクの高い地域。滞在した村の住民曰く、この辺りでマラリアを発症することは無いよ。とのことだったが、夜間、そして朝・夕マズメの薄暗いタイミングは大量の蚊が飛び交う…今まで行ったことのあるアマゾンのブラックウォーターの水域は蚊やブヨなどの虫が発生しにくいイメージだが、湿原内に部分的な水溜りなどがあれば意外と虫が多かったりする。確認したところマラリアの原因となるマラリア原虫を媒介するハマダラ蚊だった(止まった時の姿勢が他の蚊とは異なり、吸血中などはお尻をあげて止まる)。
今回含め、旅の道中でマラリア蔓延地域に入る可能性がある場合、必ずマラリア予防薬を服用している。それでも蚊には刺されたくない(服用していても発症する可能性あり)のでハマダラ蚊が飛び出す時間帯は長袖に長ズボンを着用。肌が露出する箇所は現地で売っている虫よけクリームを塗っていた。寝るときは靴下を履き、あまりにも耐えがたい時はモスキートネットを被ったことも。
マラリアをはじめデング熱など、蚊を媒介して発症する病気を防ぐためには、まず第一に刺されないこと。パプアに限らず、もし感染リスクのある地域に行かれる場合は各自予防対策を。

2018年9月26日水曜日

西パプア釣旅2018 その6…別れ。







サラトガをキャッチした後も、このダナウで釣りを続けた。


飽きるぐらいに魚が釣れる日もあれば、全く釣れない日も…


しかしあのイッピキ以降、サラトガが水面を割る事はなかった。



居心地の良い、この村での生活もあと少し…




「また来いよ!兄弟!!」

「次はもっとデカいアロワナを釣らせてやる!!」


笑顔で送り出してくれるキャプテンと、
みんなの言葉に最後はウルッときてしまった。


厳しい釣りだったけれど、人との出逢いに恵まれた今回だったな。


名残惜しいが、また一つ帰る場所ができた。




次はいつこの地に戻ってこようか…


そんなことを考えながら、遠く、長い帰路に着いた。

2018年9月19日水曜日

西パプア釣旅2018 その5…ラストチャンス。



釣りをしていると時間が経つのも早いもんで、
この村に来て釣りをする予定だった四日間が終了。


余裕ができれば残った日数で他の水域を見て回ろうかと考えていたが、
今回の旅の一番の目的魚が…そして、自分がいま最も釣りたい魚がここにいる。


いたるさんと話し合った結果、
この村での釣りを延長することに決定した。


チャンスをくれたいたるさんには本当に感謝だ。



「お前がアロワナを釣るまで協力するぜ!!」



延長を了承してくれたキャプテンもやる気満々だ。



そして迎えた延長戦。

5日目の釣りがスタートした。



実は最終日の夕マズメに大型のサラトガに口を使わせるも…

硬い口にフックが掛かりきっておらず、最初のジャンプでルアーが飛ばされてしまった。

口が硬いサラトガのフックアップの難しさを痛感。


フックサイズを一回り、二回りと上げていき、
派手なアタックに対してもフックを口周りで拾わせる作戦に。

選んだのは掛かり重視。イチカワフィッシングのカマキリトレブルだ。

ルアーの浮力を殺さず、アクションを損なわないギリギリのバランスでセッティング。


バラ相手に試してみると、
食いが浅いバイトも高確率で掛け、キャッチに持ち込んでくれた。



これならいけそうだ…



そしてその時は唐突に訪れた。


朝一にいつものエリアを打ち終え、時計を見ると8時過ぎ…


サラトガの時合いが終了し、
いつもならバラでも釣って遊ぼうか…

ボート上ではそんな空気が流れ出す頃合だ。



少しでも可能性があるのであれば…



ひたすらにキャストを続け、
ブッシュが少し張り出したエリアに差し掛かったところで…



バシュッ!!!



水面を切り裂くような鋭いバイト!!



…!?…



「アロワナーーーーーー!!!」


オールを漕ぐキャプテンが叫ぶ。



水面でギラリと反転した魚体に違和感を感じ、もしや…と慎重にファイト。


期間中に釣りまくったバラとは明らかに違う手ごたえ…



「ああ!こいつは間違いなくサラトガだ!!」



本命のヒットに一気に緊張感が高まる船上。



そして近距離で掛けたため、まだまだ元気なサラトガ。


水面を割って飛び上がる姿はまさに昇竜だが、
ファイトなんて楽しむ余裕もなく、ただただハラハラさせられた。



…この魚だけは確実にキャッチしたい…



ボート際でしっかりと弱らせ、ランディング体勢に…



あと少しだ…頼む!!



最後の最後には、
偶然にも近くで漁をしていたキャプテンの奥さんも加勢に加わった。



ネット代わりの収穫カゴ受け取るキャプテン。


そして豪快に掬い上げた!!




「いよっしゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

「アロワナァァァァァァ!!!」




種類として決して珍しいわけでもない。

特別大きいわけでもない。


この魚に対する憧れ以上に、今回は状況的に、
自分にとって価値のある特別なイッピキに違いなかった。




釣れてくれて本当にありがとう。


初めましての、
そしてまたイッピキ、記憶に残る魚が増えた。



…ノーザンサラトガ…



このイッピキとの出逢いを通して…


本当に嬉しかったのは、魚をキャッチできたこと以上に、
この魚を釣らせようと頑張ってくれたみんなの気持ち。


みんなの気持ちに応えることができてよかった。




いきなり押しかけてきた良くわからん日本人に快く協力してくれたキャプテン。

修行のような釣りに付き合ってくれ、ラストチャンスをくれたいたるさんに本当に感謝です。


みんな本当にありがとう!!

2018年9月18日火曜日

西パプア釣旅2018 その4…大湿原の片隅から。




釣って、食って、寝る。


シンプルでその日暮らしな村の生活に慣れてくると、
ちっぽけなことなど気にならなくなってくる。


期間の途中でガソリンが底を尽き、釣りに行けない日もあれば、
せっかく準備したガソリンを夜のうちに誰かに抜かれて盗まれたり…


他にも、おい!!


って突っ込みたくなることもしばしあったが、海外ではよくあること。笑


ちょい!キャプテーーーン!!とか言って笑って過ごす。


そして釣りに行けない日は、湿原の片隅で退屈しのぎに糸を垂れる。




ご飯粒の手釣りでキノボリウオ。




以前タイで釣ったことがあるけれど、
東南アジアに棲息するキノボリウオと同種だろうか…




ご飯粒で釣り上げたレインボーフィッシュの一種。

Melanotaenia splendidaだろうか…




グラスフィッシュの一種。

ジャイアントグラスパーチ(Parambassis gulliveri)だろうか…

こちらもご飯粒にて。

夜にライトで水辺を照らすと、なかなかなサイズの個体も見られた。




お馴染み、テッポウウオ。

セブンスポット・アーチャーフィッシュ(Toxotes chtateus)かな。

バッタを餌にすると一撃で食いついた。




バラ狙いの時にヒットした嬉しいゲスト。

サーモンキャットの一種だろうか…

モラモラ・DORYUのフォールにアタックしてきた。




湿地の浅瀬にはストライプドスネークヘッドも。

ここではガストロと呼ばれており、エロッグでボッコボコに釣れた。

東南アジアでポピュラーな雷魚の一種だけどここでは外来種??



そういえばある日、
船着き場で出会った漁師が恐ろしい量のガストロを水揚げしていた。




豊穣な水辺は時に養殖池を超える。

来る雨季に備えて…下宿前には干物道。

2018年9月16日日曜日

西パプア釣旅2018 その3…ゴールデンバラマンディ。




初日の釣りを終えて、
次の日からダナウに繰り出す毎日が続いた。


サラトガの活性が高いのは朝・夕マズメということで、
午前の部は4~10時、午後の部は3~6時と二部に分け、共に竿を振り続けた。

日中になると反応が全く無くなるため、体力温存のため村に帰って昼寝。笑



釣って、食って、寝る。



夢のような毎日だが、
初日以降、サラトガの反応は皆無。

初日のこともあって余裕かと思われたが、ダナウ全域を攻めてみた結果、
サラトガの潜むエリアはとても狭く、居着いているスポットもかなりピンなイメージだった。

自分たちが釣りをしているだけでも、
相当なプレッシャーがかかっていそうな雰囲気。

日によって場所を休めたり、
湿原内に点在する水路にボートで分け入ってポイント開拓したり…

いろいろ試すも、
出逢う確率を上げるためはとにかくキャストを続けるのみ。



ご機嫌斜めなサラトガに悩まされる毎日だが、
そう、このダナウにはもう一種類のターゲットが棲息している。




バラマンディだ。

ちなみにここではカカップと呼ばれていた。




純淡水域のブラックウォーター。

このダナウで釣れるバラはゴールデンな個体が大半で、
釣れる度にそのカッコいい魚体に見惚れてしまうこともしばし。

トップにも反応が良く、
ペンシルの激しいアクションで下から誘い出し、一瞬の食わせの間を入れると激しく水面が割れる。

地域や魚種、シチュエーションは違うが、
慣れ親しんだアマゾンのピーコックバスに近しい釣り。




その体色は様々だが、
金バラはどの個体も野性味が強くカッコいい。




Huerco:XT510-4C
SHIMANO:US CURADO 200E-7
PE4号+ナイロンリーダー50lb
バクシンスナップ#1
メガバス:ジャイアントドッグX
ICHIKAWA FISHING:カマキリトレブル#5


岸際をスローアクションで攻めてサラトガが出なければ、
テンポを上げて激しくアクションさせてやると、少し沖目でバラが水面を割る。

タフなサラトガ釣りの合間に程よく遊んでくれる、ここでは癒しの存在。




お馴染み、シルバーな個体も。

ブラックウォーターだから金色…という訳でもなさそうだ。




Huerco:XT610-4C
SHIMANO:スピードマスター200
PE6号+ナイロンリーダー80lb
バクシンスナップ#2
タックルハウス:K-TEN BKF115
ICHIKAWA FISHING:カマキリトレブル88X5#1


ただ巻きに時折巻きジャークを加え、
広範囲を探っていく、比較的スローテンポな釣り。

静から動へ移行する時の、いきなりひったくられるアタリがなかなかに気持ち良い。




サラトガと同じく、バラの反応が良いのも朝・夕マズメ。

少し沖を回遊しており、
群れにあたるとダブルヒットは当たり前でしばし入れ食いになることも。


釣り上げたバラはキャプテン家族へのお土産として、
そして自分たちの食料として良型を適度にキープ。


お前ら遊びに行き過ぎや!!


…と、キャプテンの奥さんの逆鱗に触れないよう。

次の日も無事に釣りに行けることを願って。笑




沖の回遊狙いだと、ヒットするサイズはほぼ同じ。

日によってシルバーな個体が連発することもあった。


大~小…様々なルアーを試してみたけれど、
ビッグベイトやビッグペンシルなどの大きめなルアーは今回不発。




野池のバス釣り感覚。


可愛いサイズだが、
岸際をトップで流し打つととにかくボッコボコ。


釣りとしては最高に楽しい!!




…けれど、サラトガは何処へ。。

2018年9月15日土曜日

西パプア釣旅2018 その2…黒い水に棲む龍魚。






西パプアでの釣りが始まった。


今回の本命はノーザンサラトガ。



サラトガと言えば、
今年1月のオーストラリア遠征が懐かしい。


http://pescatorenakanishi.blogspot.com/2018/02/2018-3.html


この時はクイーンズランド州のレイクボルンバにて、
別種のサザンサラトガに出逢うことができた。

棲息地域の違う二種類のサラトガは、
観賞魚として有名なあのアジアアロワナの近縁種。

今回の本命のノーザンサラトガは
オーストラリア北部やニューギニア島などに棲息するという。


野性味溢れる、黒く金色に染まる魚体に、
体表に浮き出たピンクの模様が毒々しくも美しい。

ブラックウォーターに棲む、ノーザンサラトガの姿に惚れ込み、
彼らを追い求めてこの水域にやってきたのだ。



果たして、
その美しい姿を拝むことができるのだろうか…



実釣初日はボートを暫く走らせた地点から釣りを開始した。


彼らの習性を考えた上で、
先ずは岸際のブッシュ周りをトップウォータープラグで攻めていく。


クイックに探り…時にスローに…


テンポやアクションを変えて攻め続けるも、
本命はおろか、他の魚からの反応も皆無。


エリア?狙い方?時間帯?


様々なことを考えながらキャストを繰り返す。


やがてダナウは狭まり、
キャプテン一押しのアロワナエリアに突入した。




リリーパッドが点在し、比較的水深が浅いであろうエリア。


いかにも…といった雰囲気だ


障害物の際を意識し、
よりタイトに、そしてスローなテンポで誘いをかけていく…


すると近くのリリーパッドが微かに揺れ動くのが見えた。


一瞬水面が波立ったかと思うと、
次の瞬間、大きな水しぶきが上がった!!



…ズバッシャーーーン!!!



ラインスラッグをとって、一呼吸おいてフルフッキング!



…ズン!!



と重みが乗ると同時に…



…ズババババ―――ン!!!



巨大なサラトガが水面を躍り出た!!



「サラトガや!しかもデカい!!」



ブッシュに逃げ込もうとするサラトガを強引に止めるも、手前はリリーパッドエリア。


強引に引きずり出そうとするも、睡蓮の茎の塊に巻かれてしまった。


…そしてラインテンションを失ってしまう。


…ああああ。。



「今のアロワナはデカかったぞ!!」



キャプテンも興奮している。



悔しいが、まだまだ釣りは始まったばかり。


そして次に水面を炸裂させたのはいたるさんだった。


ブッシュが張り出した岬に差し掛かったところで、



…ズバーーーーーーーン!!!



黒く巨大なサラトガが水面を割った!



「デカい!!」



ボート際で暴れ狂うサラトガをいなし、スキを見計らってボガをはめ込んだ!!




「やったぁぁぁぁぁぁ!!!」

「ノーザンサラトガ!カッコ良すぎるぜ!!」




黒い水に棲む金色のサラトガ。

想像していた以上に…

いや、ほんとカッコ良い魚だ。


いたるさん!おめでとうございます!!



姿が見れて既に満足だが、こんな魚を見てしまうと…

気合いが入るばかりだった。



しかしこの魚以降、サラトガからの反応はパタリと無くなった。


その後も様々なエリアを回ってもらったが、
本命からの反応が得られたのはリリーパッドが点在するあのエリアのみ。


キャプテン曰く、
サラトガの反応が良いのは朝・夕マズメ。

太陽が高く昇ると浮き芝の下に入ってしまい、
手が出せなくなってしまうとのこと。


この日はダナウ全域を船で見て回り、
明日からの釣りの作戦を立てることにした。




「明日も釣れるさ!」


「お前ら!明日は3時起きだぞ!!」


「寝坊するなよ!アロワナーーー!!」



寝坊した我々を笑い、
励ましてくれるアロワナキャプテン。


カッコいい魚だったな~


いたるさんが釣りあげたイッピキ。

そして逃したサラトガの魚影が脳裏に焼き付いて離れない。


明日こそは…

2018年9月14日金曜日

西パプア釣旅2018 その1…ニューギニア島・西パプアへ。




今年四度目の海外遠征…


舞台はニューギニア島。


多種多様な生物が棲息し、
自然豊かなこの島に興味を持った最初のきっかけは昆虫(おもに蝶)だった。


トリバネアゲハ類に、オオルリアゲハ、ミイロタイマイ…などなど。


幼少期の頃、どこに行く時も昆虫図鑑を持ち歩き、
ページがバラバラになってもセロテープでつなぎ合わせ大切にしていた。


生き物が好きな親の影響もあって、
夏休みは虫捕りアミを片手に昆虫採集に明け暮れていた幼少期。


図鑑や昆虫館で見る海外の蝶の美しい姿に憧れ、いつか自分も…


あの頃の自分はそんなことを考えていたっけか。


今は釣り竿を片手に魚を追いかけているけれど、
やってることは変わっていないな…笑


話が少し脱線してしまったが、
昆虫だけでなく、動物、そして魚類においても興味深い種類の多い地域だ。


昆虫に対する興味は未だに尽きないが、
何冊もの図鑑を読み潰したあの頃から十数年経った今。

釣り竿片手にこの島のいくつかの地域を複数回に分けて見て歩きたいと考えていた。


世界で二番目に大きい島として知られているニューギニア島だが、
この島はインドネシアとパプアニューギニアの二ヶ国の領土に分かれている。

海外遠征続きということもあって、費用的になかなか厳しかったが、
釣りたいターゲットと予算的に考えて、今回はインドネシア領側に入る事に。


移動も含めた全行程期間は二週間。

相棒は当ブログでもお馴染み、植木屋いたるさんだ。



今回の旅の舞台・西パプアへの道程は…



関空羽田ジャカルタマカッサルジャヤプラメラウケ



ジャカルタ以降はインドネシアの国内線移動となる。


乗り継ぎが多く、
現地での国内移動まで絡んでくるとなると、
考えてしまうのがロスバケの恐怖。


羽田以降は同じ航空会社でガルーダ航空を利用。


羽田からの預け荷物は最終目的地まで預かるとのことだったが、
不安だったためジャカルタで少し様子を見ていると…


メラウケで受け取る予定だった預け荷物が普通に荷物レーンを流れてきた。


結局、預け荷物をジャカルタでピックアップし、
ガルーダ航空の受け付けカウンターへ。


…危なかった。。


乗り継ぎが多いとロスバケ率が上がる気がするが、
帰りならまだしも行きでロスバケするとかなりキツい。


もしあのままスルーしていたら、
我々の預け荷物はジャカルタで置き去り??になっていたかも。


荷物を預けた空港カウンターで散々確認していてこれだからどうしようも無いけれど、
一応念のためチェックしてほんとよかった。


今回の経路だとジャカルタからメラウケまでは二箇所の空港を経由するが、
経由中は飛行機に乗って出発を待つだけなのでとても楽。




日本を出て二日目の朝には最終目的地・メラウケに到着。

預け荷物も無事到着した。


さてここからが旅の始まりだが、
インドネシア国内でも辺境の地、西パプアの物価は意外と高い。

水(1000ml)が約50~60円、缶コーラが約100円。

屋台飯が一食150~200円ほど。

安宿で一泊1600円から…と、東南アジアの物価から考えると少し高め。


町にいるといろいろと費用がかさんでしまうため、
なるべく早く奥地へ向けて移動したいところだった。


町でドライバーを探し、情報収集。


最低限の必要物資の買出しを済ませ、
目星をつけていた流域の村へ向けて移動を開始した。




初めて訪れる場所ゆえ、道路事情が気になるところだが、
メラウケから数時間のドライブを経てなんとか目的地の村に辿り着く事ができた。


訪れた流域にはいくつかのダナウ(湖)が点在しており、
水質はブラックウォーターで様々な魚が棲息しているとのこと。

今回の遠征で是非一目見てみたいと思っていた、
ノーザンバラムンディ(サラトガ)や、バラマンディの名前も挙がり、我々のテンションも上がる。


村長に船を持っているというキャプテンを紹介してもらい、
日数や様々な費用の交渉を済ませる。




英語が全く通じないため、指差し会話帳をフル活用。



「よし!お前たちにアロワナを釣らせてやる!」


「明日は三時起きだ!!」



と、意気込む頼もしいキャプテンが仲間に加わり、
なかなか良いかんじだ。




タックルセッティングを済ませ、早めの就寝。





……


………



「お前ら!何時まで寝てるんだ!!行くぞ!」



キャプテンの声で飛び起きた。



「ヤバい!!寝坊だ!!!」



日がすっかり高く昇ってしまっている。。



日本からこの村まで、一息つく間もなく移動の連続。


移動の疲れが溜まっていたのだろうか…熟睡してしまっていた。



急いで装備をまとめて船着場へ…




釣りをする船は…というと、
木をくり抜いて作られたカヌーに、
お馴染みのパタパタエンジンが装備されている。


なかなかに年季の入ったカヌーの船底は補修だらけ。

穴が開いた箇所には粘土質の泥を圧着させ、浸水防止の応急処置が施されていた。


先ずは船底に溜まった水を掻き出し、エンジン始動。

草を掻き分けながら進み、向かうは広大な湿原の中心部…

見えてきたのは黒い水を有する大きな三日月湖だった。




「準備はいいか??…さぁ、いくぞ!!」


「アロワナーーー!!!」



黒い水しぶきを上げながら疾走するボート。


どんな魚に出逢えるのか…


ワクワクで仕方なかったが、
ここからが地獄のような修行の日々の幕開けだった。

2018年9月13日木曜日

西パプア釣旅2018



西パプアより帰還しました。


黒い水に棲む、
金色の魚たちを追い求めた二週間。














釣りの方はと言うと、
なかなかにシブかった今回ですが、
良き出逢いに恵まれ、目的の魚たちにも…





黒い水に棲むサラトガ。


ブラックウォーターはやっぱり偉大…



写真整理が出来次第、更新予定です。

ああ、次の海外遠征準備もしないと…