2018年7月21日土曜日

モンゴル釣旅2018 番外編…旅の装備。




あぁ…

早く、草原の国に帰りたい…


そんなことを考えながら、
次の海外遠征の準備中ですが…笑


今回はモンゴル旅の装備について少し紹介したいと思います。



先ずは、タックルについて…




Huerco XT610-4C

今回はタイメン、パイク共にベイトタックル一本で挑みました。使用したロッドはHuerco XT610-4C。国内外問わず使用機会の多い4ピースのヘビーバーサタイルベイトですが、適度に張りを持たせた、しなやかなティップ~ベリーセクションのおかげで、下は10センチクラスのミノーから扱え、この釣りで多用する2~3オンス級ビッグベイトのフルキャストにも難なく対応。激流域におけるメーター前後の魚とも余裕をもって対峙できる、しっかりしたバットセクションのおかげで、期間中は多くの魚に出逢うことができました。

仕舞寸法60センチの4ピース。バックパックやスーツケースにすっぽり収まるため、飛行機における荷物預け時のトラブルは皆無。現地でのタクシーや乗り合いバスなどを利用した移動時にも煩わしさがなく、非常に快適に旅を楽しむことができます。
限られた道具でありとあらゆる状況に対応しなければならない…行き当たりばったりの自由な釣り旅だからこそロッドに求められる懐の広さ。日常~旅先の釣りにいたるまで、車、バイク、バックパック、スーツケースの中に…一本忍ばせておけば心強い相棒となってくれる。そんな一本です。





タイメンに関しては流れの中でルアーアクションさせ続けなくてはならないため、ハイギアリールが有利。リールはいつも通りのシマノ スピードマスター200を使用しました。メインラインはPE6号にナイロンショックリーダー80lbという、河川のビワコオオナマズを狙う時と同じセッティングで挑みましたが、荒瀬の中で大型のタイメンを掛けた際も多少強引にファイトでき、全く不安はありませんでした。パイク狙いの時はショックリーダーの先端にワイヤーリーダーを追加すればそのまま使用可能。




使用したルアーについてですが、大型のタイメンほど、激流域の一級スポットに潜んでいる傾向が強いように思えました。今回は10~14センチクラスのミノーをメインに、S字系ビッグベイトやノイジー系トップなど様々なルアーを持ち込みましたが、流れに強いルアーでなければ厳しい場面も多く、ハマりにハマったのはジョインテッドクロー178とトリプルインパクト140。魚を寄せるならトリパク、食わせならジョイクロといった具合でこの二つのルアーだけで殆ど全ての魚をキャッチすることに成功しました。

貴重なバイトを掛けて獲るために…とても重要なフックセッティングですが、ジョイクロにはがまかつのトレブルRB MH。トリパクにはイチカワフィッシングのカマキリトレブルをメインで装着。ささ濁りが入り、ミスバイトが多発するような条件下でもしっかりと魚の口元をとらえてくれました。




Huerco XT610-4C
SHIMANO スピードマスター200
YGK ウルトラキャストマン フルドラグWX8 #6
VARIVAS ナイロンショックリーダー 80lb

GANCRAFT ジョインテッドクロー178
×
GAMAKATSU トレブルRB MH

SHIMANOトリプルインパクト140
×
ICHIKAWA FISHING カマキリトレブル#2




テント、シュラフ、調理器具など装備を整えて挑んだ今回のモンゴル旅。

次は釣り道具よりも重要な旅の装備について少し書きたいと思います。




テント … NEMO Dagger 2P

急な暴風雨やヒョウなど、悪天候から守ってくれたテント。組み立ても非常に簡単で、時間が無い時でも直ぐにキャンプの設営が可能。一人用に比べて少し大きくなってしまうけれど、ゆったりと使える二人用テントが使い勝手が良く、今回の旅では重宝しました。


シュラフ … モンベル ダウンハガー800 #2

コンフォート温度0度、リミット温度-6度。夏のモンゴルとは言え、夜間~明け方にかけてはそこそこ冷え込む日も。積雪期の登山でも幅広く使えるということもあって、多少冷え込む夜も快適に過ごせました…今回は少し暑かったぐらい。自重735g。とてもコンパクトにまとまるのも◎。今回のモンゴル用にと購入したが良い買い物でした。今後の登山釣行や海外遠征でも活躍してもらう予定です。




衣類系

夜間は0度前後、昼間は30度前後と温度差が激しい夏のモンゴル。衣類の選定は非常に悩むところでした。昼間は速乾シャツと速乾ハーフパンツで過ごし、夜間はナノパフダウンやゴアのハードシェルを着込んで過ごす。衣類に関してはコンパクト性を重視しつつ、必要以上に削り過ぎないよう注意。インナーも重要なので、ここも機能性重視で選びたいところです。




釣りの時はヒップウェーダーを装備する場面が多かった今回。ウェーダ―がなくても釣りは可能ですが、釣り場的にあるとそこそこ便利。チョロートの場合、少々の入水や毒蛇の危険に備えて。テルヒンツァガーンの場合、基本的に遠浅なのでウェーダーがあると心強い。オノンの場合、泥濘や藪漕ぎをする機会が多いので無いとツラい…と言った具合でしょうか。多少かさ張りますが、今回は機動力UPに大きく貢献してくれました。




バックパック … ドイター エアコンタクト65+10

旅の中で自分たちで自炊キャンプするとなると、テントやシュラフ、調理器具、そして衣類なども合わせて結構な荷物量になってしまう…寒い国だとなおさら。しかし暖かい国に比べて、持って行く釣り具は絞られるため、重量的にはそれほど気になりませんでした。丈夫で使いやすいドイター社製のバックパックを使用する機会が多いのですが、今回は最初の旅で購入した(大きくてそれ以降は使う機会がなかった。笑)エアコンタクト65+10を引っ張り出してきました。荷物の量を極力減らし、少なくまとめることも大事ですが、必要なものを減らしすぎるのも良くない。旅の装備を揃えるときは釣り具は後回しで、最低限以上の必要装備から揃えましょう。


その他

今回のモンゴル旅でも重宝したのがお馴染み銀マット。睡眠時の底冷え防止に…また他にもいろいろな用途に使えてとても便利。
一度の旅で使い捨てても気にならない値段も魅力。折りたたみ式や、膨らますタイプに比べて多少かさ張りますが、今回持って行って良かったアイテムの一つです。


最後に…

今回のモンゴル旅ではWILD-1 印西ビッグホップ店さんにキャンプ用品を提供&協力して頂きました。

釣り道具の取り扱いもあるWILD-1さんですが、キャンプやアウトドア用品も全般に取り扱っており、頼りになるスタッフさんが親切丁寧に相談にのってくれます。
テントやシュラフのことは勿論、キャンプやアウトドアのことなど、もし分からないことや探し物があれば是非一度店舗の方に足を運ばれてみてください。


WILD-1


WILD-1 印西ビッグホップ店

2018年7月20日金曜日

モンゴル釣旅2018 その8…草原の旅を終える時。




オノン川に到着した次の日。

前日に見て回ったエリアよりも上流部を目指して移動を開始。



いよいよ今回の旅における最後の釣りがスタート。

しかし、釣りができるのはこの日と次の日の午前中のみ。

時間的な猶予は短いが、
パイクの好みそうな場所さえ見つければ勝負は早いだろう。



サイズは問わないので、とにかくイッピキ…


なんとか魚の姿が見たいところだ。



車で移動を繰り返し、
良さげな場所にベースを作って周囲をランガン。

チョロートの時と同じく、とにかく広範囲を足で稼ぐ作戦に出た。


泥濘を越え、藪漕ぎを繰り返し…





ひたすら突き進んでいくと、良さげなポイントが見えてきた。


実はここの上流部で本流と枝分かれした細流があったのだが、
釣りをするには少し浅過ぎた。

とりあえずスルーして河原を歩き続けると、
見えてきたのは細流が再び本流に流れ込む合流点。


水通しが良く、深みもあって、ウィードも多い。

対岸にはオーバーハングやブッシュも点在し、
雷魚が浮かんでいそうな雰囲気。

ショータ君から話に聞いていた、
パイクが好みそうな場所として申し分ない条件のポイントだった。



魚からの反応を得るため、最もアピールの強い、
大型のトッププラグをキャストし魚を探していく。



予想通り、勝負は早かった。



ガチャガチャガチャ…



…ズバッ!シャ―――ン!!!



トップめがけて、下から突き上げバイト!!



「よっしゃ!!のった!!!」



バイト時にチラりと見えたあの魚体。


間違いない!あの魚だ!!


暴れ狂う魚をいなして、岸際へ。






無事キャッチできたのは、
オノン遠征の本命、アムールパイクだった。





水玉模様が美しい。


バイト時に魚の姿が少し見えたというのもあり、
ファイト中は今回の旅の中で釣ったどの魚よりも緊張した。


魚はいる!


直ぐに二人を呼びに行き、
まだ自分が打っていないスポットに投げてもらう。


しかしそれ以降、魚からの反応は無くこの日の釣りは終了。

やはりエリアがイマイチなのか。。





釣りの最中、車に轢かれたと思われるナマズを発見。

日本のマナマズのような、少し違うような…



次の日はエリアを変えて下流側に行ってみるも、
水量が少なすぎてイマイチなかんじだった。


残り時間も少なく、
帰りのことも考えた上でこの日の朝一の釣りを終えて納竿。


なんとか本命に出逢えたものの、
いろいろと課題の残るオノン遠征となった。





オノン川のアムールパイク。


…またいつか戻ってこないとな。





モンゴルでの釣りはこれにて終了だが、
常にギリギリで動いていたため現地通貨や残りの食料もあと少し。

道中は節約キャンプを繰り返し、ウランバートルへ。


ドライバーの頑張りもあって、
目立ったトラブル無く、無事に戻ってくることができた。



帰国後にアメリカ行きが控えていたショータくんは先に帰国。

自分とサブリ君は、
ウランバートルで観光を楽しんだ後にのんびり帰国となった。





今回、約二週間滞在したモンゴルだが、

治安は良く、飯も美味いし、物価も安い。

とても過ごしやすく良い国だった。











期間中は協力してくれたドライバーをはじめ、
旅の道中は多くの方々のお世話になりました。

ちょっぴり照れ屋なモンゴルの人々はみんな優しく親切…

そんな彼らと触れ合い、笑い合う毎日を通して、
気がつけばこの国がますます好きになってしまっている自分がいた。





とても充実した日々だったけれど、このメンバーで来れてほんと良かった!

人との出逢い、
そして我々を存分に楽しませてくれたモンゴルの大自然に感謝!!


必ず、また戻ってくるよモンゴル!!

バイラッ!!!

2018年7月18日水曜日

モンゴル釣旅2018 その7…もう一種の牙魚を求めて。




今回のモンゴル釣旅ではもう一種類、是非とも釣ってみたい魚がいた。






アムール水系に棲息するというアムールパイクだ。


チョロート遠征が上手くいけば、残った時間で探しに行こうかと考えていたが、
少し予定を前倒しで動いた分、日数的にもギリギリなんとかなりそうだ。


テルヒンツァガーン湖の釣りを終え、次の目的地へ向けて移動を開始。


次の目的地はオノン川。


モンゴル北東部を流れるアムール川の支流だが、
チョロートとは逆方面になるため一度ウランバートルに戻ることに。


行きと同じくウランバートルまでは一日半かけて移動。


次の日の早朝にウランバートルで食材を買い込み、オノン川へ向けて車を走らせた。


二次遠征の舞台、オノン川はロシアとモンゴルの国境付近を流れており、
ウランバートルからの距離的にはチョロートに行くのと変わらないものの、
道中の中盤~後半は未舗装の草原を走り抜けなければならない。


途中で足回りがイカれ、町に引き返して修理するなど、
少々のトラブルはあったものの、日没間際になんとかオノンの町に到着。




下見がてら河原を見て回るも、
水深は比較的浅く、流れの速い本流河川といったイメージ。

そしてパイクが好みそうな止水…良さげなワンドやトロ場はあまり見当たらない。


本流域の水は澄んでおりコンディションは良いと思われるが、
たとえ、ここでもし釣れてもタイメン…かな。。笑




アムールパイク…


果たしてこの辺りにいるのだろうか??

エリアを変えるべきだろうか、それとも…

2018年7月17日火曜日

モンゴル釣旅2018 その6…ホワイトレイク。




チョロートを後にし、次の目的地へ。





テルヒンツァガーン・ノール


チョロート川からそれほど遠くない場所に位置する自然湖で、
大型のパイクが釣れることで有名な湖だ。

周囲には旅行者向けのツーリストキャンプが点在しており、
水遊びや釣りなどをするレジャー客で湖畔は大賑わい。

予測はしていたが完全な観光地だった。笑





ツーリストキャンプのゲルに宿泊し、ここをベースに釣り歩くことに。

ランクにもよるかと思うが、
自分達が泊まったところで一泊、1000円ほど(朝夕の食事込み)。





湖の規模は比較的大きく、
周囲は遠浅なジャリ浜が続いている。

ウィードが点在しており、
過去に自分が通いこんでいた琵琶湖の湖西を連想させる雰囲気だ。


この湖で狙うのはノーザンパイク。

ヨーロッパ~北米まで非常に広域に生息するカワカマスの一種。

大きいもので1メーターを軽く超える、非常に獰猛な大型の肉食魚で、
目の前を通るものには何にでも容赦なく襲い掛かるという。


今回の旅の同行者のショータ君は、
過去にイギリスをはじめとするヨーロッパ各地でこの魚を釣り上げているという。

パイク釣りの話はよく聞いており、いつかは釣ってみたい魚の一つだった。

非常に獰猛なパイクはいれば必ずなにかしらの反応があり、
釣り上げること自体はなんら難しくないとのことだ。



湖に着いたのはお昼過ぎ。


灼熱・無風で地獄のような暑さだったが、
いてもたってもいられなくなった自分は夕マズメまで待てず、
湖に立ちこんでキャストを繰り返した。





釣りを開始して直ぐ、サブリくんに本命がヒット!

口元からチラリと見える牙がカッコいい。

自分が釣ったわけではないが、憧れの牙魚を前につい見惚れてしまう。


早々に魚の姿が見れたのでこれは楽勝!



………


………………


………………………



…かと思いきや、後が続かない。


S字系ビッグベイトを結び広範囲を探っていくも、全くの完全無。


他の二人には魚からの反応があったと言うが、
自分にはアタリはおろかチェイスも無く、
灼熱の湖畔で地獄のような時間だけが過ぎていく…



そして迎えた夕マズメのフィーディングタイム。

湖畔を一通りランガンしてみた結果とショータくんからのアドバイスもあって、
ここだろうと目星をつけていた一級スポットに入ることに。


基本的にどこまで行っても遠浅な湖だが、
そこは唯一シャローとディープが隣接するエリア。




それは日没間際のことだった。



本命ポイントを打ち終えてしまい、
引き返しながら何気に投げた一投。




…ズン!!!




強い衝撃と共に、リールを巻く手が止まった。



…きた。



一呼吸おいてアワセを入れると…



重い…


根掛かり!?



いや、間違いなく魚だ!!


大きな波紋が立つと同時に、魚は沖に向かって一気に突っ走る!


そしてロッドを介して伝わる首振り。


これ、デカいかも…


手前まで寄せてくると、
大きな口を開けて抵抗を繰り返す魚。


そのデカさに一瞬怯むも、
フックは良いところに掛かっており、バレる心配は無い。

浅瀬に誘導し、無事ランディングすることができた。





自身初めての、そして巨大なパイクを手に一人絶叫。

叫び声を聴いたショータくんが急いで駆け付けてくれた。笑





…デカい。そして太い。

全てが広大なモンゴルのフィールドのポテンシャルに驚かされたイッピキだった。





次の日の朝一も釣りしてみたが、魚からの反応は無く納竿。

自分にとって今遠征最初で最後の貴重なノーザンパイクとなった。



正直、今回はかなり厳しかったと思う、テルヒンツァガーン湖の釣り。

訪れた6月後半はまだウィードが少なく、
パイクが浅瀬に寄ってきていないように思えた。

時期やタイミング的な部分も大きいと思うが、
ここのパイクは食料としてキープされているとのことで、
個体数が年々減ってきているというのもあるかもしれない。


現地人曰く、沖に出ればそこそこ釣れるとの事なので、
確実に釣りたいならボートかな。


次回は季節が進み、
パイクが浅瀬にさしてきたタイミングで狙ってみたい。



テルヒンツァガーン湖での短い釣りを終え、
最後の目的地へ向けて大移動を開始。


モンゴルに棲息するという、もう一種類の牙魚を求めて…

2018年7月16日月曜日

モンゴル釣旅2018 その5…河が眠るとき。




鬼を釣った後も、
魚からの反応が絶えることのなかったチョロート川。

激流の一級スポットに居着く大型個体をビッグベイトで狙い打ち、
時にトップめがけて大きな頭が水面を割る様は何度見ても興奮モノだった。


激流域にて軽くメーターを超える大型トラウトとの対峙。


ビッグベイト×ベイトタックル


他ではなかなか体験できないであろう、
とてもエキサイティングで中毒性の高い釣りだ。




















今回は期間中、全員が目標サイズのタイメンをキャッチ。

チョロート遠征は大成功に終わった。


それぞれの魚やストーリーについては各自更新すると思うので、
是非ブログをチェックして頂きたい。


今回は4日半という釣行期間の中で釣りできたのは3日間のみだった。

というのも、3日目の午後から川に濁りが入ってしまったため、
予定を繰り上げて4日目の昼過ぎに移動を決意することに…




上流域で雨が降った影響だと思われるが、
回復まで時間がかかりそうだった。

どんな釣りにも言えることだが、自然相手なのでどうなるかは状況次第。

今回は本当にタイミングが良かった。



3日間という短い期間だったが、
その中で分かったことも多く、また次回にも繋がる遠征になったと思う。

悔しい思いをした出来事も多々あったので、
またこのメンバーで必ずこの地に帰る予定だ。



ありがとう!タイメン!!

ありがとう!チョロート川!!


バイラッ!!

2018年7月15日日曜日

モンゴル釣旅2018 その4…癒しの美魚。




日照時間の長い夏季のモンゴル。

朝の5時から夜の22時まで明るく、一日がやたら長く感じる。


タイメンが好反応な時間帯は朝夕マズメ。

夜も良いみたいだが、
朝夕だけでも十分釣れたので今回は竿を出さなかった。




タイメンの反応が薄い昼間は昼寝したり、
写真をとったり、各自自由な時間を過ごす。


しかし、近くに川が流れていると、
ついつい気になってしまうのが釣り人の性。

昼間の暑い時間帯になると、
水浴びがてら川に立ちこんで竿を振る。


狙いはレノックことコクチマス。

タイメンのメインベイトになっていると思われるが、
魚食性が強いレノックはタイメン釣り中もしばしヒットする。





ウグイのような顔をしており、
自分たちが良く目にするマスとはまた違った雰囲気だ。

小型のスプーンやスピナーは勿論、
ノイジーやビッグベイトにも果敢にアタックしてくるのだが、
非常に魚影が濃く、反応が途切れることはなかった。

引きも強く、
ライトタックルで専門に狙ってみるとなかなか面白いターゲットだ。


今回のモンゴルではグレイリングにも出逢うことができた。





今回はかわいいサイズを小型スピナーにてキャッチ。

水面に落ちた虫や水生昆虫などを好んで捕食していると思われる。

サイズがサイズというのもあるが、
口が小さく、釣るのになかなか難儀した。


次回はフライで挑んでみたいし、美しい成魚の姿も見てみたいね。



チョロートの釣りでは、
ベースキャンプ~釣り場まで崖の上り下りが一日数回。

釣り中は河原を長距離釣り歩くので、
朝・昼・夕はしっかり食事をとりたいところ。




今回は料理が得意な二人にほんと助けられた。

ショータくんにサブリくん、本当にありがとう!!





その日の釣りが終われば、みんなで焚火を囲み、
暖かいコーヒーを飲みながら一日を振り返る。

こんな時間も複数人数で行く釣り旅の醍醐味かな。


明日はどんな魚との出逢いが待っているのだろうか…

モンゴルの遅くて短い夜が更けていく…

2018年7月14日土曜日

モンゴル釣旅2018 その3…鬼の巣窟。




初日の夕マヅメにタイメンをキャッチ。

十分に満足してしまったが、釣りはまだ始まったばかりだ。



チョロート二日目の朝マズメ。

草原の朝は冷え込むが、やっぱりマズメ時は外せない。


万全の準備を済ませ、河原に降り立つ。


今回の遠征の第一目標。

全員キャッチを目指し、
サブリくん、ショータくんに先を打ってもらう。

自分は二人が攻めたポイントにフォローを入れていき、様子をうかがう…



ゆっくりと釣り下っていくもどうも反応が薄い。


やっぱり分かりやすい一級ポイントかな…


何気なく投げたのは大岩が絡む激流域のやや水深のあるピン。


大岩の横にルアーを通過させた瞬間…


ルアーが消え、大きく水面が盛り上がる。



…きた!!!



ズシリと伝わる重量感。



一呼吸おいてアワセを入れると、
大きな波紋と共に流芯に向かって突進。



…ズバズバズバズバ―――――ッ!!!



同時にPEラインが水面を切り裂く!



こ、これは………



…ヤバいのきたかもしれん。



テンションをかけて止めにかかるも、
流芯に入られてしまい動かなくなった。







………



……………



流木でも引っかけたかのような…



まるで根掛かり。



不気味な空気が流れる…



嫌な予感がしていたが、奴の反撃が始まった。



フッ…とテンションが抜けると同時に、



…ズバッシャ―――ン!!!



大きな水しぶきを上げ、
下流に向かって一気に突っ走ろうとする巨体。



やっぱりそうきたか!



一瞬ヒヤッしたが、
荒瀬に突っ込まれるギリギリのところで強引に食い止めた。


ロッドを限界まで曲げこみ、
テンションをかけ続けると大きな頭が浮上!


弱る気配無く暴れ続けるが、浮かせてしまえばこっちのものだ。

流れの中で掛けたのためかなり強い。

しかしその距離はジワジワと縮んでいた。



下流側にいたショータくんがランディング体勢に入ってくれた。



絶対にキャッチしたい!!



「ショータくん!お願いします!!」



真剣勝負だった。




「よっしゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「デカい!!デカすぎる!!!!」


キャッチした瞬間、思わずショータくんと抱き合って叫んでしまった。





キャッチできたのは夢にまで見たサイズの立派なタイメンだった。


素早く写真を撮り終えてリリースすると、流芯に向かって力強く泳ぎ去るタイメン。

無事に帰って行ってくれてよかった。


リリースに成功し安堵。


あまりの衝撃に暫くの間、河原でへたり込んでしまったが、
どうやら鬼の巣窟に迷い込んでしまったようだ。


この後も次から次へと水面が炸裂していく…

2018年7月13日金曜日

モンゴル釣旅2018 その2…草原の旅。




モンゴルに着いて二日目の朝。

目的地へ向けて移動を開始した。


今回向かったのはチョロート川。

アルハンガイ県を流れるセレンゲ河の支流の一つで、
タイメン釣りにおいて日本ではとても名の知れた川だ。


ウランバートルからチョロート川までは陸路で片道500キロほど。

先ずはウランバートルで食料や調味料、最低限の調理器具を買い込む。


チョロートまでの道中は見渡す限り草原が広がっていた。




ポツポツと遊牧民のゲルが点在しており、時折家畜の群れが道路を横断する。


羊、ヤギ、牛、馬、ヤク…


最初は写真を撮っていたが、
直ぐに見慣れてしまい、日常的な光景となってしまう。


途中、ハラホリンという町で一泊。


早朝に町を出発し、
次の日のお昼頃にはチョロート川に辿り着くことができた。




荒々しく切り立った崖の下を流れるこの川にタイメンが…


気になっていた川のコンディションだが、
水は透明度が高く、水量も多くなさそうだ。


ここからさらに悪路を走り、良さげなポイントを見つけては、
ベースキャンプを設置しその周辺を釣り歩く。

ドライバーのおっちゃんは釣りのことが全く分からないため、
地図を見ながら細かく指示し、目星をつけていたポイントに走りまくってもらった。




良さげな場所にベースキャンプを設置。


この時点で18時を過ぎていたが、
夏季のモンゴルは日照時間が長く、朝の5時から夜の22時頃まで明るい。


まだ少し釣りができそうだったため、肩慣らし程度の軽い気持ちで水辺に立った。


川幅が狭く、急流域が点在するチョロート川は、
宇治川で育った自分にとっては馴染み深いシチュエーションだった。

もし魚がいれば勝負は早いだろう。



20時を過ぎ、薄暗くなりだしたタイミング。


川のあちらこちらでライズが起こり、釣り人の活性も上がる。

…レノック??それともグレイリングだろうか??


タイミング的にそれらの魚を追いかけ、
タイメンも捕食モードに入っているかもしれない。


S字形のビッグベイトを結び、流れの中を探っていく…が、反応は無い。


暫く釣り下ると、良さげな荒瀬が見えてきた。

ここには絶対魚が居着くだろう。

立ち位置を決め、放った一投。






……


………



…ズバ―――ン!!!



…!?…




突如、赤い水柱が上がり、ロッドが大きく絞り込まれた。




ドバドバ…バッシャ―――ン!!!



次の瞬間、赤黒い魚体が水面を躍り出る。



…きた!タイメ―――ン!!



本命との初コンタクトに一人歓喜するも、喜ぶのはまだ早い。

荒瀬の下流側には大岩が点在しており、走られたら厄介なことになる。

ルアーの掛かり的にいけると判断し、強引に浮かせ距離を縮めていく。


あと少しだ…


周囲に誰もいなかったため最後はセルフランディング!

足場が足場なだけに少し手こずるも、無事キャッチすることができた。




…やっと逢えた。

手にした初タイメンはとりあえずの目標サイズ越えだったが、そんなことどうでもいい。





やっぱり最初の一尾は格別。

自分たちで一から探した場所で出逢えた、とても嬉しいイッピキだった。


開始早々、既に満足感で満たされてしまっているが、
チョロートの釣りはまだ始まったばかりだ。



さて、どうなることやら…

2018年7月12日木曜日

モンゴル釣旅2018 その1…旅の始まり。




2018年6月20日…


見渡す限り草原が広がる悠久の大地、モンゴルに降り立つ。

自分達が訪れたのは草原の国において短い夏季にあたる6月。

カラッとした日差しとパリッと乾いた空気に包み込まれ、2018年三度目の海外釣旅がスタートした。




今回の狙いはタイメンことアムールイトウ。

モンゴル・ロシアの河川に棲息するイトウの仲間で、
大きなもので2メートルを超えると言う。


モンゴルに興味を持つきっかけとなったのはこの魚だった。

昔とある本で見かけた一枚の巨大なタイメンの写真。

調べれば調べるほどに、タイメンとモンゴルに対する興味は増すばかりだったが、
当時、高校生だった自分にはこの魚を釣りに行くということを考えてみるも、
それを実行に移す勇気など無かった。

いつか自分も…

そんな事を考えていたあの頃の自分に、今だからこそ言えることも多いが、
憧れに出逢い、夢を叶えるために…


あてなし、前情報無しの草原旅。

さて、今回はどんな出逢いが待っているのだろうか…




現地、ウランバートルのカフェにて打ち合わせタイム。


今回の旅で最も重要視したのは現地入りするタイミングだった。

タイメン釣りの一般的なベストシーズンは6~9月と言われているが、
短いシーズンの中でどのタイミングでモンゴルに入るか…時期の選定は非常に迷うところだった。

過ごしやすいのは夏季にあたる6~8月だが、
夏とは言え、日中と夜間で寒暖差が激しく、
日中は30度前後だが夜間は0度まで冷え込む日もあるという。

また7月中旬~8月中旬頃は降雨量が多く、
増水・濁りによって最悪釣りにならない可能性もある。

たとえ釣りができなくとも、
モンゴルの雄大な自然の中でキャンプできるのであれば、それだけでも十分に価値があると思う。

…しかし、それでも雨は避けたいところだ。

気温の下がる9月以降も良いみたいだが、
今年度は予定的に厳しかったため選択肢に無し。

モンゴルのタイメン釣りは6月15日から解禁ということ、
雨の影響を受けにくいであろうタイミングを狙って、
今回は釣旅期間を6月下旬から7月頭にかけての約2週間に設定した。




今回のメンバーはHuercoのショータくん、サブリくんの二人。


半年前に二人に声をかけ、格安航空券を手配し、
あーだこーだ言っている間に気がつけば出国日を迎えていた。


いつもながら前日に準備を済ませ、いざモンゴル!!

と、意気込んでいたものの、今回は関空に辿り着くまでが大変だった…

普段はガラ空きの空港バスが満席。

交通手段を電車に切り替えるも、
前日に自分が棲む地域で大きな地震が起こったため、電車のダイヤが狂いまくり。。

バタバタになってしまったが、
なんとか空港でサブリくんと合流し無事出国する事ができた。




さて、ここで今回のメンバーのサブリくんについてご紹介。




普段はキャンプ場にてインストラクターを努め、トライアスロン選手としても活躍。
自転車で国内を一周したり、アウトドアの事は勿論、料理も得意という、爽やかな笑顔が素敵なナイスガイ。

非常に頼もしいキャラなのだが、今回が初海外とのこと。

今年度からHuercoアンバサダーも努めてもらっており、今後の活躍に期待の若手だ。




もう一人の同行者のショータくんとは途中の北京で合流予定。

北京での乗り継ぎが長く地味に疲れたが、
関空~北京~ウランバートルというルートを経て、モンゴルの地に降り立った。


空港から首都のウランバートルまでは約20キロ。
タクシーを使えば20000Tg(1000円程)ちょっと。

物価は日本よりも安く、500mlのコーラが1500Tg(75円程)。

ゲストハウスも一泊1000円程。

気になる治安も良好。

初めて訪れるモンゴルはとても過ごしやすいイメージの国だった。




一般的な旅行者にとって広大なモンゴルでの移動の足は車。

ツーリスト向けのゲル宿泊ツアーや乗馬体験ツアーなども各地にあり、目的地までの乗り合いバンなども多い。

今回は街でドライバーを雇い、車をチャーターして動くことに…



幸運な事に今回は着いた初日に良さげなドライバーに巡り合う事ができた。

自分達の目的を伝え、考えていたルートを地図で見せて料金交渉。



次の日から目的の川へ向けて出発する事になった。