2017年2月28日火曜日

南米釣行2017 ガイアナ編 その5…腹ペコジャウーがやってきた!




ジャウーを追いかけて三日目。

キャンプ期間も折り返しに突入。


いたるさんが手にした一匹目以降、
本命のアタリは無くなり、もはや焦りしかなかった。




朝一にいたるさんが仕留めたアロワナを餌に、
この日のナマズ釣りが始まった。

本命ポイントは一箇所に絞っていたが、降雨に伴い水量は日々変化。

同時に流れも大きく変わってしまうため、
アンカーを打ち直し、一級スポットに仕掛けを投入。


焦る気持ちを抑え、
奴が現れる、その時を待った。






……


………




ギギギギッ…


…ギギギギギギギギギ~~~!!!



…きた!


スピード感は無く、ゆっくりとラインが引き出されていく…



少し待って大アワセをいれると…


…う、動かない。


根に潜られた??


ジリジリとテンションをかけ続けると、
竿が大きく煽られ、ゆっくりとラインが走り出した…



流れも相まって強烈なトルク!




強引なリフトで根から引き剥がすも、
次の瞬間、真下に向かって強烈な突っ込み!


体が持っていかれそうになりながらも耐え、
ジワジワと距離を縮めていく。



ゆっくりと浮上する巨大な黒いカタマリ。


そいつは想像を遥かに越えたデカさだった…







お、重い!…重い!………重い!!!






ジャウー / Pahlicea lutkeni


「アマゾンの人喰いナマズ」

ちょっとおどろおどろしいが幼少期に自分の心を擽り、
このナマズに興味を持つキッカケとなったフレーズだ。


アマゾンの大魚といえば、
ピラルクやピライーバの名前が挙がるけれど、
自分の中ではジャウーかな。


漆黒な魚体が非常にカッコよくも、つぶらな瞳がとても可愛い。

…そんな、なんとも言えないアンバランスさが現在の自分の心を擽る。


実際にこの手で触れ合ってみて、
ジャウーという魚がますます好きになってしまった。






King Octopus / ラウラウ8.5GT-B
AVET / HX5/2
PE8号+ナイロンショックリーダー200lb
MonstersProShop / 巨大魚用ワイヤーリーダー
MonstersProShop / ダルマシンカー30号








十分すぎるモンスターだったけれど、
この川にはさらにデカいのが潜んでいるらしい…


…夢は尽きないね。







協力してくれたキャプテン!

そして最後の最後まで付き合ってくれたいたるさんに感謝!


本当に…本当にありがとう!!!

2017年2月27日月曜日

南米釣行2017 ガイアナ編 その4…修行と癒し。




ブッコんでは寝る…

ブッコんでは寝る…

ブッコんでは寝る…


待ちの釣りは正直ツラい…

誘惑の多いこの河川ではとくに…




気がつけばジャウーキャンプも期間折り返しに突入。




セルフィンキャット / Perrunichthys perruno




美味なナマズ族の中でも特に美味いナマズ。

釣れるとガイドたちのテンションが上がり、その日の晩飯は超豪華!


なのだけれど…


自分はセルフィンキャットしか釣れておらず、正直なところ内心かなり焦っていた。


多くの魚種が棲息するエセキボ水系。

誘惑が多くて困るのだけれど、
待ちの釣りで心が折れそうになった時はいろいろな魚達が癒してくれる。




シルバーアロワナ / Osteoglossum bicirrhosum




今回が自身4度目のアマゾンになるのだけれど、キャッチしたのはこれが初めて。

ブッシュの濃い三日月湖など止水域に多いイメージだが、
今回キャッチしたのは流れの絡む岩場。




Huerco / Spinning model prototype
SHIMANO / 08BIOMASTER C3000
YGK  / G-soul X8 UPGRADE♯1.5
ORIGINAL / Short Wire Leader
Nelson Nakamura / Magic stick60


金色がかった魚体がカッコいい!

正直めちゃくちゃ嬉しかった。





いたるさんは本流域の岩場で極太をキャッチ!





羨ましすぎる…笑





Cichla ocellaris

三日月湖に入れば、本流域とは違ったルクナニ(Cichla ocellaris)が楽しませてくれた。





Cichla ocellaris

大型になるテメンシス種などに比べると比較的小型とされるオセラリス種。
ギアナ地方に幅広く棲息しており、エセキボ水系の広域でその姿を見ることができる。




Cichla ocellaris



Cichla ocellaris



Cichla ocellaris



Cichla ocellaris

ブッコミ用のナマズ餌兼、食料調達でしかないのだけれど、野池のバス釣り感覚。





Huerco / Spinning model prototype
SHIMANO / 08BIOMASTER C3000
YGK  / G-soul X8 UPGRADE♯1.5
ORIGINAL / Short Wire Leader
Maria / PrincessM(F)


小型ルアーメインで、終始入れ食いを堪能。

ライトタックルで楽しめる良い釣りだった。

2017年2月24日金曜日

南米釣行2017 ガイアナ編 その3…剛力ジャウー!





ジャウーを追いかける日々が始まった。

先ずはナマズ釣りの餌調達。




朝一にブラックピラーニャやルクナニをキャッチし、
ナマズポイントに向かう。


ジャウー狙いで訪れたのは本流域で比較的流れが早く、
巨大な岩が点在するエリア。

一番良いポイントにダイレクトに仕掛けを入れたいところなのだが、
アンカーが無かったため、とりあえず岩場に上陸。


ショアから仕掛けをブッコむことになったのだけれど…



わかってはいたが、
ここでこのやり方は地形的に不利過ぎた。

流芯付近は比較的水深があり、周囲には大岩が点在。

オマケに釣りをしている少し沖側は急激なかけあがりになっており、
立ち位置から考えて角度的にラインがかなり危うい。


本命らしきアタリが数度あるも、
最後の最後で岩の隙間に潜られてしまいバラし…



…直ぐに対策会議に入った。



この場所は一級ポイントに違いないが、
正直、ショアから挑んでキャッチできる気がしない。



「確実にボートからやな。」


「あと、やっぱりアンカーが必要や…」



アンカーに最適な石を探すため、一度岸に上がった。

大きすぎても、小さすぎてもダメ。

丁度良いサイズの石を200lbのナイロンショックリーダーで縛り、
水深より気持ち長めにとったラインに、目印としてペットボトルをくくりつける。

即席アンカーを二個、流芯付近に沈めてボートを固定。

流されにくいスポットに仕掛けを送り込んだ。


魚影の濃い川だが、その分厄介な餌取りも多く、
パヤーラやブラックピラーニャが集まるとたちまち釣りにならなくなってしまう。


奴等がくるまでが勝負!




…きてくれ!ジャウー!!!



……

………


30分ぐらい待っただろうか。


いたるさんの竿にバイトが集中し、ついに本命らしきアタリ!


ジリジリとラインが引き出され、
タイミングを見計らって大アワセをいれると同時にロッドが絞り込まれた。


ほぼ直下の垂直ファイトとは言え、
真下には大岩が点在しており、潜られれば非常に厄介だ。


ジリジリとテンションをかけ、浮かせにかかるとゆっくりと黒い影が浮上。





姿を現したのは今釣行の本命!ジャウーだ!



ジャウー / Paulicea lutkeni


憧れだったナマズが目の前にいる!

姿が見れただけで大興奮だった。

いたるさん、おめでとうございます!!!




後に体験するのだが、
流水域かつ、岩場に潜むジャウーはなかなかにパワフル。

「剛力」と呼び名の高いジャウーだが、
彼らの剛力を思い知らされる出来事があった。


大型ナマズの取り込みにはロープを使用する。

この時も尾をロープで縛っていたのだけれど、
撮影のために岸に向かう最中ボートが不安定だったため、
一時的にボガグリップを使用することにした。


口の厚み的に60lbのスペシャルボガがギリギリでハマるといった具合だろうか。


ジャウーをボート際に固定して走行中のこと。

大人しくしていたジャウーが突如頭を振って抵抗した瞬間だった。


手首を捻られたと同時に…




最初、何が起きたのか分からなかったが、

…パキン!

という音と共に、スペシャルボガの稼動金属箇所が断裂。


本来ボガグリップを使うべきサイズの魚ではなかったため、
使用した自分達が悪いのだけれど、恐るべきジャウーの剛力。


…ちょっと衝撃的だった。

2017年2月22日水曜日

南米釣行2017 ガイアナ編 その2…ルクナニ!



ジョージタウンを出発して数時間後…

長距離バスは北アマゾン・ジャングル地帯に突入した。


密林の合間を縫うように曲がりくねった赤土の道が続き、
ぬかるみまくり、陥没しまくりの凸凹悪路をガンガン突っ走る。





今は雨が少ない乾季なのでそれほど悪路でもないらしく、
乾季で一日かかる距離が雨の多い雨季なら三日ほどかかってしまうとのこと。


目的地の村に辿り着く頃には、体はバキバキ…

フラフラになりながら聞き込みを開始。


バックパックを担ぎながら村中を駆け回り、協力してくれる漁師を探したのだけれど、
幸いにも人との出逢いに恵まれたおかげで、良き協力者にめぐり合うことができた。

村で紹介してもらった漁師と交渉を済ませ、地図を見ながら作戦会議。


「とにかくデカいジャウーが釣りたい!」


ということを伝えると
漁師が提案してくれたのは村よりも下流側。


ピラルクや他の魚種は少ないが、
確実に大型のナマズ…とくにデカいジャウーが潜むであろうポイント。


実釣4日間。

行き帰りの移動を含めると5泊6日のジャウーキャンプだ。


最低限のガソリンと物資を積み込み、下流に向けてボートを走らせる…





ボートで半日ほど下った、小さな中洲にキャンプを設置。

この中州周りにはワンドが点在しており、
中~小型のフィッシュイーター達が終始ボイルを繰り返していた。

流れも絡んでおり、
キャンプ前でもブッコミでナマズを狙えそうな場所だ。


「少し釣りをしてみるか??キャンプ周りでもいろいろな魚が釣れるぞ!」


キャンプの設営が早く終わったので晩飯を釣りに行こうと誘ってくれたキャプテン。


「お願いします!!!」


キャンプ近くのポイントまでボートを進めると、
流れのあたる岩場を指差すキャプテン。



さて、どんな魚が飛び出すのか…



確実に魚が居着いているであろう、
大岩の周りでペンシルを激しくアクションさせると面白いように水面が炸裂。


ピーコックバス??ツクナレ??パボーン??


…ルクナニ!!!


ガイアナではピーコックバスのことをルクナニと呼んでおり、
キャンプ周りはルクナニの魚影が非常に濃かった。



Cichla sp.



Cichla sp.


Cichla ocellaris


Cichla ocellaris


エセキボ川中流域のキャンプでは、
自分達が判別できる範囲で二種類のルクナニをキャッチすることができた。


一種類はオセラリス種(Cichla ocellaris)と思われるが、
もう一種類は少し変わっており、オセラリスとは別種(Cichla sp.)と思われる種類。



Cichla sp.


Cichla sp.


Cichla sp.


Cichla sp.


体色は黄色っぽい派手なものから、
黒っぽい地味なものまでキャッチした周囲の環境によって様々。

本種は流れを好み、
主に本流域の流れの絡む岩場や流れのヨレ、止水のワンドに多かった。

*完全止水域の三日月湖ではオセラリス種(Cichla ocellaris)と思われるルクナニが数多く釣れた。



Cichla sp.

キャンプ期間中、主にナマズの餌調達のためにルクナニを釣り続ける事になるのだが、
ボートからのキャスティングは勿論、キャンプ周りのおかっぱりでも普通に釣れ、
ナマズが釣れないときの癒しの釣りとして我々を楽しませてくれる存在だった。



Cichla sp.


Huerco / Baitcasting model prototype
SHIMANO / Curado200E-7
VARIVAS / Avani CastingPE MAX POWER ♯8
Monsters Pro Shop / Monster Wire Leader
KV / Joao Pepino
Lucky Craft / B‘FREEZE100
Baksyn / prototype spinnerbait



キャンプは始まったばかりだが、川の状況は悪くなさそうだ。

明日からの釣りに期待し、この日はゆっくり就寝することに…

2017年2月21日火曜日

南米釣行2017 ガイアナ編 その1…ジャウーを求めて。





ガイアナ入国後、まずは首都のジョージタウンを目指した。

国境の町・ニューアムステルダムから、ジョージタウンへは乗り合いタクシーを利用。

舗装路を数時間ほど走るとジョージタウンに到着する。











ガイアナの訪れるのは今回が初めてではない。

二年前に一度訪れており、
一ヶ月という期間の中でブラジル・ガイアナ・ベネズエラの三ヶ国を探訪。




ガイアナでの滞在は4日間という短期間だったが、
辿り着いた先で運よくピラルクに出逢うことができた。


ガイアナと言えばピラルクのイメージが強いのだけれど、今回の目的魚はジャウー。

ピライーバに次いで巨大化するナマズで、
アマゾン広域に生息しているがガイアナのエセキボ川水系は巨大なジャウーが多く生息することで有名。

その巨体と大きな口から「人喰い」という異名を持つが、
大きな口につぶらな目がとても可愛らしく大好きなナマズの一つ。

アマゾンのナマズと言えば「ジャウー」を思い浮かべてしまうのは自分だけだろうか。

今回の南米釣行でどうしても手にしたい魚の一つだった。


ジョージタウンの安宿・トロピカーナホテルが無くなっていた(レストランは営業中)だったため、急遽、別の宿へ。

この日は態勢を整えるというのが第一だったため、
銀行で両替などを済ませ、ロードマップを見ながら今後の動きについていたるさんと話し合った。




首都ジョージタウンから他の町への移動手段は乗り合いバスがメインになる。

長距離移動の場合、
セスナを使用するという手もあるが費用面的に考えて選択肢に無かった。

ジョージタウン発着の乗り合いバスは常に行き来しており、
比較的大きな町であれば簡単にアクセスできる。

そこから小さな町や村への移動はタクシーや不定期の乗り合いバスを利用。


スリナムに比べて物価が少し高いイメージのガイアナ。

残り期間の行程や費用面を考えるとあまり長居したくなかったため、
次の日の夕方には長距離乗り合いバスでエセキボ川中流域を目指した。

2017年2月20日月曜日

南米釣行2017 スリナム編 その7…セカンドステージへ。







スリナムでのラウラウ釣行を終えた後、
次のステージとなるガイアナへ向けて移動を開始した。




乗り合いバスに乗り、国境の町・ニッケリーを目指す。

スリナムからガイアナへの入国だが、
国境は川を隔てており、一日一便の国境フェリーに乗らなければならない。

夕方には無事にニッケリーに到着したのだけれど、
スリナム側からのフェリーは昼前の11時ぐらいに出るとのことだ。

この日はこの町で一泊。

宿に伝えておけばフェリーターミナルまでの乗り合いバスを手配してくれるので、
前日のうちに伝えておく。




国を跨ぐ…

世界に出ていつもワクワクするのはこの瞬間かな。

初めての国なら尚更。

言語・人種・雰囲気がガラリと変わる。

新しい世界に踏み込む…あの高揚感が堪らない。

…国境付近は両国が入り混じった雰囲気で、さほど変化を感じないことが多いけどね。笑






次の日の昼前に国境フェリーに乗り込み、
お昼過ぎにはガイアナに無事入国することができた。

*ガイアナ入国時にはイエローカードの提示が求められるので、お忘れなきよう…