2015年8月6日木曜日

ハンザキ!







オオサンショウウオ/大山椒魚/Andrias japonicus


最大全長は150㌢とされているが、100㌢を超えれば大型。

チュウゴクオオサンショウオと並び、世界最大の両生類。

オオサンショウウオは国の特別天然記念物に指定されており、
捕獲等は一切禁止されているが、特別天然記念物に指定されるまでは、
貴重な蛋白源として食用されていた地域もあったとのこと。

開発による生息地の破壊、
人為的に移入されたチュウゴクオオサンショウウオとの競合により、
生息数は年々減少しつつある。

両種の交雑により純粋なオオサンショウウオが減少傾向にある、
というのも深刻な問題の一つである。


別名…「ハンザキ」

「ハンザキ」という名前については、

「体が半分に裂けても生きている。」

「体が避けているように見える大きな口を持っている。」

など、諸説あるようだ。


過去に釣りをしていて見かけたことがあるが、
日中だったため動いている姿を観察することができなかった。


ふとした拍子にあの姿を見てみたいな~と思ったため、
今年の冬にオガケン教授にオオサンショウウオガイドを依頼。

オガケン教授ガイドのおかげで、少しだけその姿を見ることができた。






*とっさに携帯のカメラで撮影。
この後、足元の隙間に姿を隠してしまった。


バレンタインデーの日にオオサンショウウオ…

迷惑過ぎるリクエストに答えてくれたオガケン教授に感謝である。



オオサンショウウオ…


日中は深い淵、
護岸のエグレやテトラなどの人工物、
大岩やボサ下に隠れていることが多い。

あまり動かず、普段はジッとしており、
目の前に通りかかる魚等を大きな口で丸呑みにする。

隠れている時は、
頭だけ隠して体は丸見え…

どこか間抜けな姿が可愛らしい。


今回は活動中の個体が観察してみたかったため、
夜間にオオサンショウウオを探しに行ってみた。


仕事が終わり、

「オオサンショウウオが見たい!」

と、以前から言っていたいたるさんに電話。


疲れ果てていた、いたるさんを拉致し、
彼らの棲む水域を目指して夜な夜な車を走らせた。


オオサンショウウオの棲む水域…


ここに訪れるのは三度目…

これまで二度の調査のため訪れているが、
その姿は未だに見ることができていない。


ポイントに到着し、
ライト片手に河原を河原を歩く…

夜の水辺は危険だらけ。

マムシが怖くて草むらを避けるも、
降り立った河原にもマムシ…

そこら中にウジャウジャ潜んでいると思われる、
マムシの恐怖に怯えながら河原を歩く…


周囲に注意しながら少し歩くと、川の対岸側、
白い砂地の上に茶色いシルエットが浮かび上がった。






「ハンザキ!!!」

「おいでなすった!!!」






体をくねらせ、

のそのそ…

その動きは非常にスロー。


ライトの光に驚いて逃げようとしている??

でも、本気を出して逃げようとしているわけではない??

それとも人間をなんとも思っていない??






彼らは特別天然記念物…

触れることができないため、観察するのみ。

上から見る限り、
肌の質感はブヨブヨ??そしてヌルヌル??

手足は人間の赤ちゃんみたい…






なかなか可愛らしいお目々をしていらっしゃる。






しばらく観察していると、

のそのそ…

本流側へ帰っていかれました。


お騒がせしちゃってゴメンネ。。。






どこか神秘的なイキモノ。


オオサンショウウオ…ハンザキ


何度見ても感動。


まだまだ見れるかもしれないけれど、
このイッピキに出逢えただけで満足!

撤収することにした。


行きと同様、
マムシの恐怖に怯えながら車まで戻る…

無事に車まで戻ってホッと一息。


…ついていたら、

いたるさんの足元にマムシ…

しかも臨戦態勢…


あと少し気がつくのが遅かったらヤバかったかもしれない。


こんな深夜の山奥で噛まれると、
血清が間に合わず手遅れになる可能性が高い…


夜の観察は日中よりも危険が多い…


何があっても全ては自己責任。
当方では何事も一切責任はとりませんのであしからず…


みなさんもご注意を…