2015年9月8日火曜日

オヤニラミの釣り方。




オヤニラミ。


個人的に好きな魚の一つであり、
近年は結構高い頻度で逢いに行っている魚です。






日本国内の在来種であり、
純淡水域に生息する完全な肉食魚。

京都府の桂川・由良川以西の本州・四国北東部・九州北部に分布。
*天然分布以外にも人為的に移入された生息地域が幾つかあり。

大きくても15センチ程と小型種ですが、非常に気性が荒く、
狭い環境だと仲間同士で殺し合いに発展することも…

オヤニラミという名前は、
「親をも睨むほど気性が荒い。」
というこの魚の性質からきているのだとか…



純日淡の数少ない肉食魚として、
自分の中でカッコ可愛い存在のオヤニラミ。

今回はオヤニラミ釣りについて書いてみたいと思います。

*あくまで私個人の経験に基づいて書いてますので、
参考程度にお願いします。




オヤニラミの生息環境。


オヤニラミが生息するのは主に河川の中上流域。
*大雨後などは、下流側で見つかることも… 

流れの無い止水域、特にワンドや溜まりに多く棲息しており、
そこにブッシュや障害物が多く絡めば絡むほどにポイントとしては良好。

川の上からジーッと観察していると、
テトラや石積などの障害物周りで、ホバリングする姿を確認できます。

障害物横の小さな黒い影や、中層を浮遊する魚に要注意。

魚影が濃い場所だと、オヤニラミ同士で追いかけ回す姿も確認できるかと思います。




オヤニラミの狙い方。


性質は海の根魚と思って頂ければいいかと思います。

ブッシュや岩などの障害物に依存する傾向が強いため、
狙い目はやはりブッシュや岩などの障害物周り。

成魚のオヤニラミは各自テリトリーを持っているため、
自分のテリトリー内に入ってきた獲物を襲います。

障害物に対してタイトに攻めるのがオススメ。

オヤニラミは小さな穴や隙間があれば、
潜んでいる可能性が高いです。

誘い方は基本的にシェイク。
その日の活性に応じて、スロー~ハイピッチまで様々なテンポで誘います。

スレ気味な場合は底に放置するのもアリ。
警戒心が低い魚や活性が高いとフォール中に食ってきます。
好奇心旺盛ですが警戒心も高いため、
彼らからは姿が見えない角度に立ち、静かにアプローチしましょう。

ボサ下などのブッシュ周りは比較的魚影が濃く、
小~中型が多いイメージ。

テトラや石積などの障害物周りは魚影は薄く、
大型が多いイメージ。



オヤニラミ釣りの竿。


TULALAのタナゴ竿・ベリタス40を使用。






個人的にタナゴよりもオヤニラミ専用竿になってます。笑


オヤニラミはヒット後の一瞬が勝負。
オヤニラミはヒットすると同時に凄い勢いで自分の巣穴に戻ろうとします。

この時にヒットと同時に素早くアワセを入れ、
素早く抜きあげなければならないのですが、
障害物の奥の奥をタイトに狙い撃つことが多いため、魚の方が圧倒的に有利。

比較的安価な延べ竿に多い、
穂先が柔らかく、曲がってしまう竿だと、
障害物の奥の奥に潜られてしまい、非常に難儀します。

ベリタス40は和竿に近い硬めの設計となっており、
障害物に潜られるリスクを大幅に軽減。


ヒット後も竿の硬さで魚の突っ込みを制御できるため、潜られることは少ないです。







食わせという部分においても、
ベリタスの硬さは非常に高いアドバンテージになります。
ショートかつ、硬めな設計のため、
取り回しが非常に良く、より繊細にアプローチすることが可能。

ナチュラルに口を使わせたり、リアクションで飛びつかせたり…
生息環境や個体毎にその反応は様々…
観察していて楽しい魚なので、
釣りを通してオヤニラミの様々な姿を見て頂きたいですね。

ベリタス40はハードティップ付属のため、
状況に応じてノーマルティップと使い分けてます。

障害物をタイトに攻めたい時・穴釣りの時は、獲ること重視のハードティップ。
ブッシュ周り、オープンな場所では、誘い重視のノーマルティップ。



オヤニラミ釣りの仕掛。


至って簡単でシンプル。







ライン…ナイロン0.6~1号

錘…割りビシ

針…ケン付丸セイゴ


フックを結び、
フックとラインの結び目辺りに割りビシを噛ませる。

一体化させることで、
アクション時の安定感とフッキング率が高くなります。

ラインは0.6~1号まで、場所に応じて様々な太さを使ってます。




オヤニラミの餌。


入手し易い、ミミズ・赤虫を使いますが、
自然下で捕れる餌も抜群に食いが良いです。

小魚(カワムツなどの稚魚)やエビなどなど…

肉食魚のためルアーやフライでも狙うことができます。







ポイントや攻め方は餌釣りの時と同じ。

興味がある方はルアーで挑戦してみるのも面白いかも。





オヤニラミの飼育。


観賞魚としても人気の高いオヤニラミ。

オヤニラミは人に慣れやすく、飼育も容易です。

魚を知るという上で様々な勉強にもなると思うので、
興味が有るのであれば、飼育してみるのもいいかと思います。

オヤニラミは気性が荒く、
時に仲間同士で殺し合いに発展することもある魚なので、
単独での飼育を推奨。

希少な魚でもあるので、
もし持ち帰る場合は飼育できる範囲のみにしてあげてくださいね。

自分の場合、
基本的にリリース前提でオヤニラミ釣りを楽しんでます。




最後に。


オヤニラミに関しては天然記念物に指定されており捕獲禁止の地域、
飼育するにあたり、様々な制限のある地域も存在します。

釣行・飼育の際は各自で十分に下調べすることをオススメします。

何があっても当方では一切責任を取りませんのであしからず…