2014年9月11日木曜日

Giant water bug…

タガメ
Lethocerus deyrollei






水中のギャングとも言われる水性昆虫の一種。

水田や小川…小さな水辺が彼らの住処。

彼らは水中に潜み、目の前を通る生き物に襲いかかる…

襲われた者は体内に溶解液を送り込まれ、肉を溶かされ、全て吸い取られる。

最終的には皮と骨しか残らない…




なんとも残虐な捕食行動でもあるが、

大型で肉食かつ、その姿形…

なんともカッコいい…




幼少期の自分は強く惹かれた。




水中のギャング…


タガメ…


この虫を探して最近は夜な夜な車を走らせていた。



灯火採集で獲ろうと考えていたけれども、自分が動き出したのは9月に入ってから…

正直、動く時期が遅すぎた…


この時期に灯火に飛んでくるのは稀らしく、

聴きこみでみんな口をそろえて言うのは「もうちょっと早かったらな~。」

この一言だった。



9月の第二週目…

今週は久々に雨が降らない予報だった。


今日は風も無い…

チャンスがあるとすれば今日しかない…


9月にもなるとカブト・クワガタシーズンはとっくに終了しているため、
落ちているとすればタガメ。



この日はやまきちさんとタガメ探し…

しかしそう上手くはいかない。

タガメに出会うことはできず、タガメの話しをして、夜が更けていった…


深夜頃…やまきちさんと別れ、一人夜の水辺探索に…。


ここは前日の夜に見て回った場所…

灯火採集後に少し網を入れたが、網に入ったのはコオイムシとミズカマキリ…

本命は入らなかったが、ウワサに聞くタガメの生息環境としてはバッチリだった。

周囲の灯火ポイントの位置的にもいるとしたらここしか無いやろ…


少しの希望に託し、網を入れる…


なかなか姿を現さない…


かなり歩いたところで、諦めて引き返した。


引き返す最中に、一箇所良さ気な水生植物があった。


なんとなく網を入れた…

草でバッサバサになった網をひっくり返すと…



ぽとり…



…!?…



なにか大きな黒いモノが足元に落ちた。



うわぁぁぁぁぁぁ!!!


きたぁぁぁぁぁぁ!!!


タガメやぁぁぁ!!!





入れ物がないので、タガメを掴んでダッシュで車に戻る…


そして直ぐにやまきちさんに電話!

再び来ていただいた…夜遅くにすみません。

そしていろいろと本当にありがとうございました。









サイズ的に小ぶりなタガメ…
  
オスやろうか…

まぁ十分にデカいんやけど…






ムキムキ感が半端ない…

指を振り払おうと暴れた時の力はとても強かった。




小さい頃、昆虫界の憧れ的な存在だったタガメ。

一目見たくて…オオクワガタ以上にとにかく探し回ったなぁ…


いるところに行けばいるみたいやけど、
自分の地元では遠い昔に既に絶滅してしまっていた。



タガメはカメムシの仲間…

虫嫌いな人からしたら発狂モノかもしれんが…

個人的には最高にカッコよく、
これからも憧れの存在であることに変わりはないと思う。






水中に返すと、すぐさま戦闘態勢のタガメ。



やっぱりカッコええ…!!!




こいつらにまた会いにきたい…

タガメの住む貴重な環境がいつまでもあってほしい…


そう強く想い、水辺を後にした…