2015年10月22日木曜日

九州弾丸遠征 その二…神との再会!







ヤマノカミ/Trachidermus fasciatus


日本では有明海に注ぐ流入河川にのみ生息するカジカの仲間。


今年の6月に九州に訪れた際に、
有明海に注ぐ流入河川にてヤマノカミ探しを敢行!

自己開拓の末に出逢うことができた。↓↓↓



4ヶ月前の話だけど、非常に懐かしい。笑



九州初日。

ゲンゴロウ探しを終えた後に、
車を走らせ一人ロングドライブ。

以前訪れた神の住む川に降り立ち、
ライト片手に神の姿を探した。


岩と岩の間や砂地…

ライトで照らしながら探していくが、
目につくのはチチブやヨシノボリ系のハゼばかり。


前回同様にそう簡単に姿を見せてくれないか…


しかし、神との遭遇はいつも突然。


場所を変え、足元をライトで照らした瞬間だった。



…!?…



目の前の砂地にカジカらしきシルエット。

正体はやはりヤマノカミ。

ズシリと構えたその姿…

周囲に擬態しているが、その存在感は強烈だった。


彼らの姿をもっと近くで見てみたい…


そっと近づき、口元に仕掛けを送り込む。






12~13㌢程だろうか…

婚姻色の色濃く出た成魚。

鰓蓋や口周りが橙色に染まり、非常に美しい…

そして何よりも、厳つくてカッコいい。笑


ヤマノカミの最後!


…とも言える、この姿を一目見てみたかった。






近くでもう一個体を発見し、釣りあげることができた。

こちらは16㌢程の成魚で正常色の個体。

先程の個体とは違い、鰓蓋と口周りが山吹色。








上から見るとまんまカジカシルエットなのだが、
顔が平べったく、他のカジカに比べてシャープなイメージ。






同じカジカの仲間・アユカケを探した時もそうだったが、
ヤマノカミも人間が近寄っても決して逃げようとしない。

最初の二個体は釣りで…

それ以外の個体は手掴みにてキャッチ!笑


観察後は元々居た場所に全てリリース。








ヤマノカミは年魚。

川の水温が下がり出す11~12月頃、
彼らは産卵のため降海。

子孫を残した後に雄雌共に死滅してしまう…


有明海で繰り返される生命の輪の一つ…

ヤマノカミ…


成魚の姿を一目見てみたくて、神の住む川に再度訪れた今回。

念願のその姿を拝むことができ、感動に浸った夜だった。