ヤマノカミ/Trachidermus fasciatus
日本では有明海に注ぐ流入河川にのみ生息するカジカの仲間。
今年の6月に九州に訪れた際に、
有明海に注ぐ流入河川にてヤマノカミ探しを敢行!
自己開拓の末に出逢うことができた。↓↓↓
4ヶ月前の話だけど、非常に懐かしい。笑
九州初日。
ゲンゴロウ探しを終えた後に、
車を走らせ一人ロングドライブ。
以前訪れた神の住む川に降り立ち、
ライト片手に神の姿を探した。
岩と岩の間や砂地…
ライトで照らしながら探していくが、
目につくのはチチブやヨシノボリ系のハゼばかり。
前回同様にそう簡単に姿を見せてくれないか…
しかし、神との遭遇はいつも突然。
場所を変え、足元をライトで照らした瞬間だった。
…!?…
目の前の砂地にカジカらしきシルエット。
正体はやはりヤマノカミ。
ズシリと構えたその姿…
周囲に擬態しているが、その存在感は強烈だった。
彼らの姿をもっと近くで見てみたい…
そっと近づき、口元に仕掛けを送り込む。
12~13㌢程だろうか…
婚姻色の色濃く出た成魚。
鰓蓋や口周りが橙色に染まり、非常に美しい…
そして何よりも、厳つくてカッコいい。笑
ヤマノカミの最後!
…とも言える、この姿を一目見てみたかった。
近くでもう一個体を発見し、釣りあげることができた。
こちらは16㌢程の成魚で正常色の個体。
こちらは16㌢程の成魚で正常色の個体。
先程の個体とは違い、鰓蓋と口周りが山吹色。
上から見るとまんまカジカシルエットなのだが、
顔が平べったく、他のカジカに比べてシャープなイメージ。
同じカジカの仲間・アユカケを探した時もそうだったが、
ヤマノカミも人間が近寄っても決して逃げようとしない。
最初の二個体は釣りで…
それ以外の個体は手掴みにてキャッチ!笑
観察後は元々居た場所に全てリリース。
ヤマノカミは年魚。
川の水温が下がり出す11~12月頃、
彼らは産卵のため降海。
子孫を残した後に雄雌共に死滅してしまう…
有明海で繰り返される生命の輪の一つ…
ヤマノカミ…
成魚の姿を一目見てみたくて、神の住む川に再度訪れた今回。
念願のその姿を拝むことができ、感動に浸った夜だった。