2019年3月12日火曜日

南米釣旅2019 コロンビア編 その3…アンデス渓流へ。




マグダレーナ川を遡ること数時間。


ボートは支流のさらに支流へ…




全体的に浅く、水質はクリア。

魚影はかなり濃く、
大~小、様々な魚の姿を目視できる。


この状況でワクワクしない釣り人なんていないだろう。



ああ、スピナーを投げたい…笑


ボートから身を乗り出して水辺を観察する我々。



「ははは。良いとこだろ??この上はもっとすごいぞ!」



タイミング的には乾季真っ只中。

水量も少なく状況は悪くなさそうだ。



ボートは何度か座礁し、
その都度、自分たちで押してチャラ瀬を乗り越える。


そんなこんなで、
日が暮れる前になんとか村に辿り着くことができた。





船頭のおっさんに紹介されたのはこのエリアを取り仕切るボス。




「こんなところまでよく来たな!日本人が来たのは初めてだ。」




ボスは見ず知らずの我々を笑顔で出迎えてくれた。


魚の写真を見せ、自分たちの目的を伝える。




「お前たちが探している魚はこの辺りにもいる。」



「しかし数は少なく、良い魚を狙うならさらに山奥へ行く必要があるだろう。」



「しかし…」



話を進めていくうちにボスの表情は険しくなった。



人里離れたコロンビアの奥地、
アンデス山中では麻薬の原料となる植物の栽培が行われており、
知らずに立ち入ると…


治安問題が改善される前は危険な噂を聴いたものだが、
あまり人が立ち入らない奥地には、まだまだいろいろあるそうで…



「奥地へ行けば魚も多いが、とにかく危険だ。俺たちですら近づかない。」



「もしお前たちが立ち入ろうものなら、どうなるか…わかるな??」



未だ奥地に潜むという麻薬カルテルの存在だろうか。



真剣な顔で注意を促されたが、
異国の地で自分たちの勝手な判断と無茶は禁物。

これまでの旅でもそうだが、危険要素や危険地帯。

現地の決まり事など、
分からないことは信頼できる現地人に聞き、
都度彼らの言うことに従ってきた。




さて、どうしたもんやら。。


肩を落とす我々だったが、それを気遣ってだろうか。



「山奥は危険だが、この村の近くなら安全だ。」


山に詳しい人間を紹介するから、
その人物と一緒に行動するなら釣りをしていいとのこと。



…ありがたい。



ボスの好意に甘え、
この村に住む一人の青年を紹介してもらった。


村には簡易宿泊所があり…と言っても、ただの掘っ立て小屋だけど。

滞在期間中はそこを貸してくれるとのこと。




ガイドや村での滞在費など。

諸々の料金交渉をするも、
どうもはっきりした答えが返ってこない。


後々に揉めるのは嫌なので、
最初にはっきりさせておきたいのだけれど…





どうなることかと思ったけれど、なんとか釣りが出来そうだ。


まだまだ未知数だけれど、
この先どんな魚との出逢いが待っているのだろうか。


いろいろ不安要素もあるが、ワクワクで仕方なかった。




残された時間的に釣りができるのは三日間。




この日は村で一泊させてもらい、釣りは明日から…

の、予定だったけれど、水辺が騒がしくなる夕マズメ時。


なにかしら釣れないかな…と、
村の船着き場からキャストを繰り返す。


流れを好む魚が居着きそうな流芯。


ミノーでチャカチャカやると、鋭いアタリと同時に水面が割れた。





おおっ!!この魚は…


アイシャドウ・ドラードこと、

Salminus affinis / サルミヌス・アフィニス


コロンビアにおける本命の一つで、今回の旅で見てみたかった魚だ。




まだまだ可愛いサイズだけれど、
最初のイッピキはやっぱり格別。


その後もポロポロ釣れたが、
日が暮れると同時に蚊の猛攻に遭い撤収。。



蚊帳付きのベッドに潜り込み、明日の準備を…

するつもりが、そのままバタン。。


ここまで移動続きだったのと、気を張っていたからかな。

泥のように深い眠りについた。