2018年3月29日木曜日

淀川、早春の風物詩。




ある日の午後、
とある魚を一目見たくて水辺へ…




舞台は淀川のワンド群。

早春の風物詩とも言える、シロヒレタビラ。

彼らの姿を一目見ようと、
その美しい魚体に魅せられたタナゴ釣り師達で釣り場は賑わう。

自分もその中の一人だった。




クチボソやヒガイ…

糸を垂れると気持ちよくウキが消し込み、様々な魚たちが楽しませてくれる。


絶え間なく伝わる魚信から春の訪れを感じ、
夢中になって釣り続けるも、本命が姿を見せる気配は一向にない。


常連のおじさん方曰く、今年は数が少なくあまり良くないのだという。


実際やってみてそう簡単ではなかった。 


姿は見えないがこの水域のどこかに…

 水中を乱舞しているであろうシロヒレタビラ。


あの美しい魚体が見れるのであれば…


夕マヅメの小一時間だけとは言え、三日間連続で足を運んでしまった。




カワヒガイ。

タナゴ類と同じく、貝に卵を産み付けるヒガイ類。

食性も似ており、タナゴ釣り中にお目にかかる機会の多い魚だ。

シロヒレタビラと同じく、ゴロタなどの障害物を好む。

この魚が居るということは…




沈み岩周りを丁寧に探ると、立て続けで三尾の魚が飛び出した!

いずれもシロヒレタビラのメス。

オスほどではないが、ほんのりと淡く色着く魚体が美しい。


となれば、間違いなくオスも近くに…


群れているときは比較的簡単だけれど、
単体、産卵を意識、障害物に依存…

こういった状況のタビラ類を狙うのはちと厄介なイメージ。


勝負はマズメ時。


その時がくるのを静かに待った。



……

………


そして迎えた夕マヅメ。




やはり時合いは一瞬だった。

日没間際に尾後くんとダブルキャッチ。




コバルトブルーに輝く魚体、白黒に染まる腹鰭と尻鰭。


そのあまりの美しさに感極まった。


宝探しのようにワクワクできるあの感覚。

こんな魚に出逢えるからこそ、タナゴ釣りはやめられない。




淀川のシロヒレタビラ。


彼らのこんな姿が見れるのも今のうちだけ。


季節が進めば少しずつ色が抜け落ちてしまう…


短期間しか見れないのが少し残念でもあるが、
それもまたこの釣りの魅力なのかもしれない。


タナゴ釣りは日本の四季、
季節の移り変わりを感じることができる…とても好きな釣り。

少し気が早いけれど、来年もまたこの場所で。




釣り終了後は本日の反省会。


美しい魚体を一目見たくて、
全国各地の水辺を探訪するタナゴ釣り師の面々。

事前に打ち合わせしていたわけではないのだけれど、
釣り場の回遊ルートが偶然にも被って現地でバッタリ。笑


ご一緒した皆さん、お疲れ様でしたm(__)m