2018年10月15日月曜日

マレーシア遠征2018…魚類界最速。








10月頭にマレーシアに行ってきました。

今年5回目の海外遠征ということで、
予算・スケジュール的にもなかなかにキツキツでしたが…


自身初のマレーシア。


キッカケはマレーシアの友人からのお誘いで、



「セイルフィッシュを釣りに来ないか??」



との一言だった。


個人的に以前から一度訪れてみたい国の一つでもあり、



「一度セイルフィッシュを釣りに行きたいな~」



そんなことをいつか、いたるさんと話していたっけか。


早速、エアチケットを調べたところ、
関西~クアラルンプールまでがエアアジアの往復で3万。

期間限定のキャンペーン中ということもあって、
かなり格安で販売されていたエアチケットにリアクションバイトしてしまった。


同行者のみんなと話し合った結果、
往復の移動を含め、一週間の日程でプランを立てた。


今回は船をチャーターしてセイルフィッシングを三日間、
その後はノープラン適当にブラついてマレーシアを見て歩こうかと考えていた。



とくに事前準備することもなく、
出国日を迎えるも、ここで問題発生。


出発日に大型台風が関西に直撃してしまい、乗る予定だった便が欠航。

前回の西パプアでは、
台風の影響で復路便が欠航になったし、ほんといろいろとツイていない。

どうなるか心配だったが、
チケットは次の日の便に自動で振り替えられており、
往路を一日後にズラしてマレーシア入りすることになった。


LCC…所謂、格安航空会社を利用する場合いろいろと制約も多いが、
航空会社側の都合で欠航になった場合、便の振替えや払い戻しをしてくれるのでチェックすることをお忘れなく。



無事に日本を発ち、
7時間のフライトを経てマレーシアの首都・クアラルンプールへ。

空港にて、先にマレーシア入りしていた高田さんと飯塚パイセン、
そして今回の遠征に同行してくれるマレーシアの友人・サムと合流。


サムはクアラルンプールにて、
ルアーフィッシング専門のプロショップを経営している。


Red Hot Anglers

https://www.facebook.com/redhot.anglers


サム自身、様々なジャンルのルアーフィッシングに精通した釣り師でもあり、
マレーシアの釣りにおけるスペシャリストだ。

今回のセイルフィッシングも彼に以前からお誘いを頂いており、
チームHuercoとしてお邪魔させて頂くことになった。



まだ早朝ということもあって、
空港で必要最低限の両替を済ませ、目的地に向けて車を走らせる。


クアラロンピンまではクアラルンプールから車で4時間ほど。

マレー半島の東側に位置する小さな漁師町だ。


一日遅れでマレーシア入りしたため、
初日は移動して宿でのんびり…と思いきや、午前中に移動して昼から釣りをしようとのこと。

釣りが一日減ってしまいガッカリしていたのだけれど、
当初のスケジュールを調整して無駄なく動こうとしてくれるサムに感謝だ。


いつもの釣旅…

所謂、自力開拓釣行とは違って、
今回の釣行はどちらかというとツアーに近いカタチ。

ガイド役のサムがテキパキ動いてくれて、とても有難いのだけれど、
やることがなさ過ぎて、どこか手持ち無汰沙で、なにか物足りなさを感じる。


しかし、複数人数のグループで動くのなら今回のような動きはとても楽で有難い。

…船のチャーターも安いしね。


やることがないと、だらけてしまう自分だが、
純粋に釣りだけを楽しむ旅もたまにはいいのかな…っと思ってみたり。笑


クアラロンピンの船着き場では、
今回のお世話になるキャプテンが出迎えてくれた。


今日は半日ということで肩慣らし程度かな。

ゆっくり準備しようとする我々だが…



「時間が無い!直ぐに釣りに行くぞーーー!!」



張り切るキャプテンに急かされ、船にタックルを積み込み即出船。笑



リーダーを組んでいると、ボートは少し沖で停泊した。



「SABIKI~!!!」



キャプテンがニヤリとしながら叫ぶ。



先ずはセイルの泳がせ釣りで使う餌の魚を釣るらしい。


キャプテンに言われるがままに、適当なタックルにサビキを付けて落とす…


仕掛けが着底後、直ぐに反応があった。



…プルプル…ブルブル!!



…ベンべケベンベンベン!!!



重量感が増していき、次から次へとヒットしているのがわかる。


アジにサバにサッパ…ヒラアジ系の魚、などなど。


直ぐにライブウェルはいっぱいになった。







そこからさらに沖へ小一時間。


セイルの釣り場に到着したが、
水深は20メートルも無いと思われる、ボトムは砂地のフラットエリアだ。


周囲には同じくセイル狙いの船が停泊しており、
キャスティング・泳がせ・トローリング…各々が様々なスタイルで狙っている。


ここロンピンのセイルフィッシングでポピュラーなのは餌の泳がせ釣りだという。

ゲストの我々に確実に魚を釣らせていであろう、キャプテンとサム。

ボートの後方で二本の竿を出し、早速餌を泳がせるように指示してきた。


先ずは現地のやり方に習って餌の魚を泳がせる。

魚がヒットするまでの間はボートの前方にて、
ルアーのキャスティングでセイルフィッシュを狙い打つ。



キャプテンとサム曰く、
シーズン後半の今は魚がスレているから、
泳がせ釣りでもハリスを細くしないと食わないとのこと。


ナイロン40lbを推奨とのことだが、
少し余裕をもって一回り太いナイロン60lbをチョイス。


あちらこちらで鳥が飛び交い、
セイルのビル、そして大きな帆が水面を割る。


その度に、おーっ!!とか、わーっ!!とか、
我々のテンションも上がるが…なかなかヒットしない。


鳥とセイルの動きは見事にリンクしており、とても分かりやすいのだが、
浮き上がるのはほんの一瞬だけで直ぐに沈んでしまう。


ルアーをキャストしながら、
後方でドラグが鳴り響く、その瞬間を待った。


そしてその時は唐突に訪れた。


ロッドティップが大きく揺れたと同時に、ラインがパラパラと引き出されていく…


少し送って、
大きくアワセを入れると、ズシリと伝わる重量感。



…おおおおっ!!!



ロッドが絞り込まれるも、ただ重いだけ…

ん、こんなものなのか…と思いきや、



ギュイイイイイイイイイイーーーーーーーン!!!



ズバババババババババーーーーーーン!!!!!!



突如始まるジェットラン!!…からのテールウォーク!!


オマケにムーンサルトジャンプ!!!



ドッパーーーーーーーン!!!



「うっひょーーーーーーっ!!!」




ギュイイイイイイイイイイーーーーーーーン!!!


ズバババババババババーーーーーーン!!!!!!



凄まじいスピードで疾走し、狂ったように水面を割り続けるセイル。


さすが…魚類界最速。


泳がせをやるにはハリスが細めということもあって、
ドラグを緩めで設定しているのだけれど、最初はギュンギュン走らせ、
セイルがヘバりだしたタイミングで一気に距離を詰める。

ジリジリとテンションをかけ続けると、黒い魚影がゆっくりとこっちに向かってきた。

最後は未来のキャプテン(見習いの兄ちゃん)がビルを掴んでランディングしてくれた。






とりあえずの初セイル!!

カッコいい魚体にしばし見惚れてしまうが、
キャッチ後の写真撮影は丁寧かつ、迅速に行う。





セイルフィッシュは観光資源として保護されており、
魚に対するダメージを最小に、
魚の大小問わず、丁寧かつ迅速に、確実にリリースすることで、
ここロンピンの豊かな魚影が保たれている。





パイ!セーーーン!!

オフショア経験豊富な飯塚パイセンは最速でキャッチ!!


スイッチの入るタイミングがあるらしく、
一本ヒットすると周りの船でもヒット&ファイトが始まる。





魚影豊かなロンピンの海。

今回はセイル釣りの合間に他の魚種を狙ったり、
スタイルを変えて様々な釣りを楽しんだ。





悪そうな面構えがなんとも。

スパニッシュマッカレルこと、ヨコジマサワラ。

泳がせでもルアーでも…共に好反応。


引きも強くなかなかに面白い魚なんだけれど、
泳がせでヒットするとその鋭い歯でハリスをスパスパ切っていく…

ワイヤーをつけるとセイルの食いが悪くなるので…う~ん。。

この釣りではなかなかに厄介な存在だった。


フリットにするとなかなかに美味なので食料としてキープ。





これは個人的に非常に羨ましかった。

高田さんがジギングでキャッチした、
ダイヤモンドトレバリーこと、ウマヅラアジ。


こっちの海でポピュラーなイトヒキアジ系のこの魚。

他のヒラアジと比べて、
どこかアンバランスな体系と異質な面構えについ惹かれてしまう…

見れただけでも満足だけれど、いつか自分で釣ってみたい魚の一つ。





海の牙魚二連発!

キャプテンが問答無用でキープしてたけど、
バラクーダ(オニカマス)はシガテラ毒が気になる。。

聞いてみたけど、「問題ないよ。」の一言で済まされた。

ほんとに大丈夫なのか。。笑





ジグを落とせば根魚も…





カワイイサイズのオオモンハタとユカタハタかな??





エギに変えればアオリも爆釣!!

噂には聞いていたけれど、
適当にシャクってフォールさせれば無限に釣れる。笑

全員同時ヒットが連発し、
あっという間に泳がせ餌&今日の晩飯確保!


豊か過ぎるぞ!!ロンピンの海!!!





パイセンが釣ったセイルにくっついていた可愛い珍客。

手乗りサイズのコバンザメ。

しかし、なんだこのバランス…可愛すぎる。。





今回のマレーシア遠征はXT611-4Sと開発中の611PowerPlusがメイン。

ライトなキャスティング、ジギング、泳がせ…

ほんと何でもアリな万能系スピニング。最近のお気に入りロッドだ。





さて、本命のセイルだが、
相変わらずご機嫌斜めということもあって、なかなかに苦戦中…



キャプテンの勧めでボート前方にて生き餌を使ってナブラ打ち。



活きアジをキャストした直後、ドラグ音が鳴り響いた。



後方で餌を泳がせていたのいたるさんの竿にヒット!!


「いたるさん!頑張れ~!!」


って叫びながら、仕掛けを回収しようとしたその瞬間…




ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイーーーーーーーン!!!!!



…!!??…



ズババババババババーーーーーーーン!!!!!




「うっひょーーーーーーーっ!!!!!!」


「きったぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!!!!!!!」






ダブルヒットさせてしまい、いたるさんには申し訳なかったが、
セイルのファイトを十分に楽しみつつキャッチ!!






ライトタックルでセイル!!楽しすぎるぜ!!


ライトとは言え、アグレッシブなセイルのファイト・パワー的に、
今回のメインロッド、XT611-4Sは丁度良いぐらいだった。

ファイトタイムは15分ほど。




Huerco:XT611-4S
SHIMANO:09ツインパワーSW4000XG
PE2号+ナイロンハリス60lb
20号前後のサークルフック
活きアジ


そしていたるさんも…





611PowerPlus にて、デカセイルーーー!!

おめでとうございます!!!





釣りが終われば、
その日に釣れた獲物をつまみながらタイガービールで乾杯!




マレーシアで食べた飯はどれも美味く、
東南アジア系、インド系、中華系と味付けも様々で毎日食べても飽きない。

物価が安く、治安も良くて、ほんと良いところ。




今回は二日半という釣りの中で、船中4本のセイルをキャッチすることができた。

釣れたのは全て現地流・活き餌の泳がせ釣り。

ポッパーにもチェイスしたが、残念ながら今回は口を使わせることすら出来なかった。


ここクアラロンピンのセイルは8~10月がシーズンと言われており、
シーズン後半の10月は魚がスレ気味で食いもイマイチだという。

魚がフレッシュなシーズン初期は結構イージーで、
最高で一日でセイルを27本釣らせたこともあるのだとか…


次回はキャスティングメインで、是非シーズン初期に挑んでみたいと思う。







お世話になったキャプテン、と未来のキャプテン。

そして同行してくれたサム。

本当にありがとう!!