2015年4月6日月曜日

春の女神…ギフチョウ


先週末のこと…

土日は天気が崩れる予報だった。


当初予定していた釣りには不向き。

代案として考えていた釣りも川が洪水につき、
釣りができないということで釣行はキャンセルとなった。



この時期になると、とある「いきもの」を思い浮かべてしまう。




ギフチョウ

学名:Luehdorfia japonica

本州に広く分布するが、生息は局地的。
環境破壊や里山の荒廃により絶滅した地域も見られる。

幼虫期の食草はミヤコアオイやヒメカンアオイなど。
成虫になるとカタクリやスミレ、サクラ類の花に吸蜜するため飛来する。

名前の由来は最初の採集地域が岐阜県だったことに由来する。

アゲハチョウを小さくしたイメージの蝶。
成虫期は短く、春先に一時的に姿を現し、パタリ…と姿を消す。
その可憐な姿から、春の女神と称されることも多い。

写真は中学生時代、数ヶ所の地域で採集したギフチョウの標本。
この頃は生息地に行きさえすれば、観察することはそれほど難しいものではなかった。

生き物好きだった親父の影響もあり、幼少期の頃から昆虫が好きだった自分。
今から10数年前、この時期になるとギフチョウを探し、二人で野山を走り回っていた。




予報が変わり、土曜日は晴れのち曇り…


急遽、春の女神に会いに行ってみることにした。


この地に向かうのは11年ぶりだろうか…

微かな記憶を頼りに、車を走らせる。

昼過ぎにはカタクリが自生し、過去にギフチョウと出会ったことのある、場所に辿り着いた。


そこは山間部…

人里近くの雑木林。

カメラ片手に林道を歩く…

あの頃と変わっていない。




ギフチョウの飛来するカタクリの花はあちらこちらで咲いている。




白化変種の白いカタクリも見られた。


気温が比較的高く、無風。…ギフチョウを観察するのに好条件だった。

太陽の光が照りだした瞬間、春の女神は何処からとも無く現れることが多い。


見晴らしの良いひらけた場所でカメラを構え、ギフチョウが飛び出すのを待つ…



……

………

…………

……………


時折、ヒオドシチョウやシジミチョウの姿は見られるが、本命の姿は…


気温の下がる夕方…望み薄ではあるが息を殺して、その瞬間を待つ。




薄暗くなるまで待ち続けたが、その姿を見ることはできなかった。




春の女神…ギフチョウ。

近いうちにもう一度、カメラ片手に会いに行ってみようと思います。