2014年6月7日土曜日

sakura…

サクラマス




ヤマメの降海型でマス化したもののこと…

桜の咲くころ…彼らは子孫を残すために生まれ故郷の川へと帰ってくる。



自分にとって初めての遠征。

ラージマウスバス以外の他魚種に挑んだのがサクラマスだった。


今から6年前…大学1回生の冬。

オガケンに連れられ、福井県・九頭竜川へ向かった。


九頭竜川を見ていて思った。

それは当時釣りのホームとしていた、宇治川と似ている地形・流れ…


サクラマスがどんな魚か分からない…

しかし魚であることに変わりはない…

ならば、いつもの釣りをやってみよう。

選んだルアーは使い慣れた、バスルアー。

ラッキークラフト:ステイシー90SPver2キンクロ。

流れの中を流し続け、ひたすら投げ続けた。

どれだけ、投げ続けただろうか…


無の時間だけが流れた…


ガツン!!!


いきなり背後から殴られたようなアタリ…


竿が曲がり、ラインが本流に向かって走る!

何が起こったのか、何もわからぬままにファイト。

魚は少しずつ寄ってきた…


そして目の前まで寄ってきたところで、魚体が、ギラッ!!!


現れたのは白銀のサクラ。


きてしまった…


サクラと目が合う…


なにか恨めしい目でこちらを睨むサクラ…

しかしここで最悪な事態に気が付いた。


まさか掛かると思っておらず、ネットを持ってきていなかった。

サクラが最後の抵抗を見せた瞬間…

口から針が外れた。


サクラは勢いよく本流へと姿を消した…

声も出ず、雪景色の九頭竜でただただ立ち尽くした…

それ以降は何も起こらなかった…



それから6年間…



このやり取りは何度か夢の中で繰り返された。



今年2014年…

あることをきっかけに再び九頭竜のサクラに挑むこととなる。

あれから6年…自分のやってきた釣りの全てを試してみたかった。

一釣行ごとに一か所のポイントに絞り、釣りをしていった。

何か所も回るより、一か所に集中してそのポイントを知り、

自分自身の得意とするポイントを増やしていきたかったからだ。

2月の3週目…3度目の九頭竜釣行…

以前から目星を付けていたポイントに入ることにした。

この日は天候も悪く、最初は10人いた釣り師が気が付くと3人に減っていた。

そのポイントは足元が深く、

何か所か巨大なテトラが沈んでいる。

ルアーはあの時と同じ。

ラッキークラフト:ステイシー90SPver2キンクロ

そしてその瞬間はいきなり訪れた。


ガツン!!!


手元に伝わるあの時の感触…


きた!!!


反射的にアワセを入れる。


グーン…グーン…


ローリングする魚…


間違いない…

何度も突進を繰り返し、

針を外そうと、暴れ狂う魚…

足元まで寄せてくる。

あと少しだ…


ザバッ!!!


最後は無事ネットランディング!


よっしゃーーー!!!!!!!


寒空の九頭竜で、一人吠えた。





BURNSの田行さんに来てもらい、写真を撮って頂いた。





美しい…

思い焦がれた九頭竜サクラ。

リリースするとサクラは元気よく九頭竜の流れの中へ帰って行った。






サクラマス…という魚。

初回のコンタクト以降、釣りたい願望は少しずつ強いものとなっていった。

知人に他の川を勧められたりもしたが、

最初のサクラマスは九頭竜で手にしたかった。



今シーズンの九頭竜では様々な方と竿を降ることができた。

BURNSの田行さん、谷口さん、木村さん、ゆうちょん。

釣り方は十人十色。

それぞれの釣りスタイル・考え方があり、

とても刺激を受けた。





今シーズンの九頭竜はサクラマスシーズンも終わり、
流れには元気な川鱸が入ってきている。

この先も九頭竜に通い続けたい。

元気な川鱸に出会うために…

そして再び九頭竜川のサクラに会うために…